小次郎講師の
週間チャート分析レポート

新型肺炎の影響も限定的!?NYダウ・日経225が第1ステージ(上昇期)へ!

2020/2/12

皆さん、こんにちは。

移動平均線大循環分析でくりっく株365の銘柄を見てみましょう。新型肺炎の経済への懸念があるなか、中国は大規模な資金供給を行い、米国に対する報復関税を一部引き下げるなどの措置を講じています。また、米国経済の好調からマーケットは堅調な動きを見せています。NYダウは上昇相場の終焉である第2ステージとなっていましたが、再び第1ステージへと移行してきました。ステージの「1→2→1の押し目買い」パターンとなってきています。ここから最高値更新で上昇トレンドが継続するのか、それとももみ合い相場に移行するのかを見ていきましょう。

日経225も新型肺炎の影響から第4ステージの下降期に移行していましたが、そこから一気に切り返して第1ステージの上昇期へと戻ってきました。帯が下降帯から上昇帯になってきました。直近の高値を更新してトレンド相場となってくるのか、高値を更新出来ずにもみ合い相場になるのかを確認するために、短期移動平均線と帯の関係に注目しましょう。

中国人民銀行(中央銀行)は、春節明けに1兆2,000億元の大規模な資金供給を実施しました。また、中国政府は金融面を中心にした経済対策も打ち出したことで、新型肺炎の感染拡大は続いているものの、経済への影響緩和や金融市場沈静化に向けた中国当局の積極姿勢が功を奏して投資家心理が改善しました。さらに、米中貿易協議「第1段階」合意を受けて、米国が対中制裁関税の一部引き下げを表明したのに合わせ、中国も報復関税の一部を下げると発表しました。市場は米中摩擦の緊張緩和を好感しました。

米サプライ管理協会(ISM)が発表した1月の米製造業景況指数が50.9となり、昨年の12月から上昇し、市場予想も大きく上回り好不況の分かれ目となる50を6カ月ぶりに上回りました。米オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)発表の1月の全米雇用報告では、非農業部門の民間就業者数が前月比で29万1,000人増となり、市場予想も大きく上回り労働市場の底堅さが改めて示されました。米サプライ管理協会(ISM)発表の1月の米非製造業景況指数も55.5と、前月の結果や市場予想を上回りました。7日に米労働省が発表した1月の雇用統計は、景気動向を示す非農業部門の就業者数が季節調整済みで前月比22万5,000人増となり、市場予想を上回りました。

新型コロナウイルスによる肺炎をめぐり、中国や英国の研究者が治療薬やワクチンの開発で前進したとの報道は好感されましたが、米連邦準備制度理事会(FRB)が半期ごとに連邦議会に提出する金融政策報告書を公表し、新型肺炎は「景気見通しへの新たなリスク」と指摘したことは投資家心理を冷やしました。

アイオワ州で行われた民主党の大統領選候補指名争いで、事前予想に反してブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長がリードしたことが好感されました。

リスク選好とリスク回避の材料が混同しており、価格が乱高下し易い環境になっていますので今後の展開にも注意をしていきましょう。

週間の概況

注目イベント

212日(水)2100(米国)MBA住宅ローン申請指数
2月13日(木)16:00(独国)1月消費者物価指数
2月13日(木)22:30(米国)1月消費者物価指数
2月13日(木)22:30(米国)新規失業保険申請件数
2月14日(金)16:00(独国)10-12月期GDP
2月14日(金)19:00(ユーロ圏)12月貿易収支
2月14日(金)19:00(ユーロ圏)10-12月期四半期GDP
2月14日(金)22:30(米国)1月小売売上高
2月14日(金)23:15(米国)1月鉱工業生産
2月14日(金)24:00(米国)2月ミシガン大学消費者態度指数
2月17日(月)08:50(日本)10-12月期四半期実質GDP
2月17日(月)13:30(日本)12月鉱工業生産
2月17日(月)13:30(日本)12月設備稼働率
2月18日(火)18:30(英国)1月失業保険申請件数
2月18日(火)18:30(英国)1月失業率、12月失業率(ILO方式)
2月18日(火)19:00(独国)2月ZEW景況感調査
2月18日(火)19:00(ユーロ圏)2月ZEW景況感調査
2月18日(火)22:30(米国)2月ニューヨーク連銀製造業景気指数
2月18日(火)24:00(米国)2月NAHB住宅市場指数

*今週は日本や欧州のGDPに注目しましょう。新規失業保険申請件数の結果も確認しましょう。

チャート分析による銘柄診断

日経225分析

※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ

1ステージ
第1ステージは上昇期です。

今後を読み取る鍵

短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
・下降トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を下抜けていきます。
そこに注目していきましょう。

重要な価格

高値24,072円 安値22,657
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。

NYダウ分析

※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ

1ステージ
第1ステージは上昇期です。

今後を読み取る鍵

短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
・下降トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を下抜けていきます。
そこに注目していきましょう。

重要な価格

高値29,495ドル 安値28,139ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。

小次郎講師のVトレーダー養成講座

先週は一つのモデルパターンとしてモデル1】のケースを見ました。下記にはいくつかのモデルパターンを示していますが、まだまだパターンは無限にあります。その中から、自分にとって実現可能なのはどのパターンかを研究してみましょう。いくつもパターンを作ることで、自分のトレードに近いものが見つかるのではないでしょうか。

【モデル1】
勝率60%、平均利益25万円、平均損失30万円、年間トレード回数200回
期待値=0.6×25万円-0.4×30万円=15万円-12万円=3万円
年間利益=3万円×200回=600万円

【モデル2】
勝率70%、平均利益30万円、平均損失30万円、年間トレード回数50回
期待値=0.7×30万円-0.3×30万円=21万円-9万円=12万円
年間利益=12万円×50回=600万円

【モデル3】
勝率50%、平均利益40万円、平均損失25万円、年間トレード回数80回
期待値=0.5×40万円-0.5×25万円=20万円-12.5万円=7.5万円
年間利益=7.5万円×80回=600万円

【モデル4】
勝率40%、平均利益60万円、平均損失30万円、年間トレード回数100回
期待値=0.4×60万円-0.6×30万円=24万円-18万円=6万円
年間利益=6万円×100回=600万円

実際にトレードルールを作りあげていく過程では、試行錯誤が続きます。勝率を上げようとすれば平均利益は下がり、平均損失が増えます。RR比率を上げようとすれば勝率が下がるのが普通です。なぜなら、勝率を上げようとすれば、利益が出ているときには早めの利益確定の動きになり易く、一方で、RR比率を上げようとすれば利益を伸ばそうとするわけですから、多少利益があるからといっても決済しないので、トレンドが続かずに反転すればマイナスとなることで勝率が下がるからです。

だから、まずは期待値(TE)が正(プラス)になるトレード手法を確立することが重要なステップとなります。期待値が正になるトレード手法でなければ、利益を得られることはありません。それができ上ったら、期待値と年間目標利益から、その期待値で年間何回トレードをすれば、その目標利益になるかが計算できるはずです。

必要トレード回数=年間目標利益÷期待値

例えば年間目標利益が600万円の場合、自分が確立したトレード手法の期待値が4万円なら、そのトレード手法で年間150回トレードすれば600万円の利益になる計算です。

ここまでは、あくまでも計算値として記載してきました。次週は今回記載した幾つかのモデルケースにおける注意点を見ていこうと思います。

移動平均線大循環分析の見方(簡易版)

移動平均線大循環分析とは?

3本の移動平均線の並び順と傾きで現状を分析し、今後の展開を予測する指標です。価格変動の中で買いにエッジ(優位性)が発生する局面、売りにエッジが発生する局面を見つけ出すことができます。

移動平均線大循環分析

ステージとは?

3本の線の並び順は全部で6種類。それをステージ1から6と名付けました。(下図参照)
価格変動の中でステージは基本的に時計回りで推移し、ときに一時的に反時計回りで推移します。
つまり現在がステージ1だとすると、次に移行するのはステージ2というのが基本で、ときにステージ6に戻ることがあるということです。これ以外の展開はありません。これにより今後の展開が読みやすくなります。

売買チャンス

ステージ1で3本の線が右肩上がりのときは買いトレードにエッジ(優位性)があります。ステージ4で3本の線が右肩下がりのときは売りトレードにエッジがあります。

移動平均線大循環分析において中期移動平均線と長期移動平均線の間を「帯(おび)」と言います。帯は大局トレンドの状態を示します。

帯による分析

帯が傾きを持ち間隔が広がっている状態が、トレンドが勢いを持っている状態です。間隔が狭まったり傾きが緩やかになるとトレンドが勢いを失ったことがわかります。またもみあい相場では帯は横這いとなり、細くなります。
価格及び短期移動平均線が帯の上にいるのが買い時代、帯の下にいるのが売り時代を表します。

※3本の移動平均線は短期5日、中期20日、長期40日のEMA(指数平滑移動平均線)を利用しています。

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