小次郎講師の
週間チャート分析レポート

経済活動再開を好感!?NYダウ・日経225が第1ステージ(上昇期)へ!

2020/5/26

皆さん、こんにちは。

移動平均線大循環分析でくりっく株365の銘柄を見てみましょう。経済活動再開への期待感やワクチン治験への期待感が先行しているような動きですが、米中摩擦への懸念も高まってきており、強弱材料が交錯しています。

NYダウは下降期である第4ステージから一気に切り返し上昇期である第1ステージへと移行してきました。短期移動平均線が帯を上抜けて、中期移動平均線が長期移動平均線を上抜けてきました。このままトレンドに勢いが出てくるのかどうかです。

日経225は上昇期である第1ステージを維持しています。緩やかではありますが帯に傾きが出て間隔が広がってきています。NYダウ、日経225にトレンドの勢いが出てくれば帯に傾きが出て間隔が広がってきます。勢いがなくなれば短期移動平均線が帯に突入してきますので、ここからは短期移動平均線と帯の関係に注目して見ていきましょう。

米バイオ医療品モデルナは、新型コロナワクチン候補の初期段階の治験について、参加者全員が抗体を獲得し、有効性を示すデータが得られたと発表したことで、ワクチンの早期開発への期待が広がりました。しかし、医療系ニュースサイトSTATが、モデルナのワクチン開発について、専門家が懐疑的な見方を示しているとの報道がでると期待感が後退しました。

米ニューヨーク州やフロリダ州、また東部コネティカット州でも、新型コロナによる経済活動の制限措置を緩和したことで、経済再開の動きが全米50州に拡大したことが好感されました。感染拡大「第2波」への懸念は残るものの、マーケットは経済再開への期待感が強いようです。

米労働省が発表した最新週の新規失業保険申請件数は、市場予想をやや上回ったものの前週からは減少しました。フィラデルフィア連銀や、IHSマークイットが発表した景況指数も前月から改善しました。コンファレンス・ボードの景気先行指標総合指数は前月から低下幅が縮小し市場予想を上回りました。経済指標は悪化していますが、ムニューシン米財務長官やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長などが、中間所得層に対する減税の検討を進める考えなどを強調しており、マーケットの下支えになっているようです。

中国は5月22日に開幕した全国人民代表大会(全人代)で、香港への直接的な統治を強化する新たな治安法制の審議を始めました。最終日に採決する構えをみせており、「一国二制度」を支持してきたトランプ米大統領は「現実になれば、非常に強力な対応をとる」とけん制しています。ポンペオ国務長官も中国を非難する声明を出しました。米国では、規制当局による上場企業への監督を強化する法案が上院で可決しており、中国企業を上場廃止に追い込む狙いがあるとされており、米中対立の激化に対する懸念が強まっています。NYダウや日経225だけでなく中国株の動向にも注意を払っていきましょう。

週間の概況

注目イベント

5月27日(水)23:00(米国)5月リッチモンド連銀製造業指数
5月27日(水)27:00(米国)米地区連銀経済報告(ベージュブック)
5月28日(木)18:00(ユーロ圏)5月経済信頼感
5月28日(木)18:00(ユーロ圏)5月消費者信頼感
5月28日(木)21:00(独国)5月消費者物価指数
5月28日(木)21:30(米国)1-3月期四半期実質GDP
5月28日(木)21:30(米国)1-3月期四半期GDP個人消費
5月28日(木)21:30(米国)1-3月期四半期コアPCE
5月28日(木)21:30(米国)4月耐久財受注
5月28日(木)21:30(米国)新規失業保険申請件数
5月28日(木)21:30(米国)失業保険継続受給者数
5月29日(金)08:30(日本)5月東京都区部消費者物価指数
5月29日(金)08:30(日本)4月失業率、4月有効求人倍率
5月29日(金)08:50(日本)4月鉱工業生産
5月29日(金)15:45(仏国)1-3月期GDP
5月29日(金)18:00(ユーロ圏)5月消費者物価指数
5月29日(金)21:30(加国)3月月次国GDP
5月29日(金)21:30(加国)1-3月期四半期GDP
5月29日(金)21:30(米国)4月個人所得
5月29日(金)21:30(米国)4月個人消費支出
5月29日(金)22:45(米国)5月シカゴ購買部協会景気指数
5月29日(金)23:00(米国)5月ミシガン大学消費者態度指数
6月1日(月)独国休場(聖霊降臨祭)
6月1日(月)10:45(中国)5月Caixin製造業購買担当者景気指数
6月1日(月)22:45(米国)5月製造業購買担当者景気指数
6月1日(月)23:00(米国)5月ISM製造業景況指数
6月2日(火)13:30(豪国)豪準備銀行(RBA)、政策金利発表
6月2日(火)17:00(ユーロ圏)5月製造業購買担当者景気指数


*今週は米国をはじめとする各国のGDPに注目しましょう。新規失業保険申請件数の結果も確認しましょう。

チャート分析による銘柄診断

日経225分析

※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ

第1ステージ
第1ステージは上昇期です。

今後を読み取る鍵

短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
・下降トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を下抜けていきます。
そこに注目していきましょう。

重要な価格

高値21,125円 安値17,516円
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。

NYダウ分析

※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

現在のステージ

第1ステージ
第1ステージは上昇期です。

今後を読み取る鍵

短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
・下降トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
そこに注目していきましょう。

重要な価格

高値24,859ドル 安値22,744ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。

小次郎講師のVトレーダー養成講座

先週は分析項目のリスクリワードまで見てきました。今週は、その続きを深堀していきましょう。

では、まずは勝率と負け率を見ていきましょう。


勝率・・・勝ちトレード回数÷トレード回数
負け率・・・1-勝率


勝率は、勝ちトレード回数を全トレード回数で割ったものです。日本人トレーダーに多い傾向として、勝率にこだわるものの、RR比率への配慮が欠けている傾向が見られます。因みに、RR比率は先週に掲載しましたが、リスクリワード(RR比率)は平均利益÷平均損失でしたね。

最終的な勝ち負けを見ると、勝率90%なのに損失となることもあります。逆に勝率10%で利益になることもあります。そうした事実を前提にトレードで勝つとは、いったいどういう状態なのかを突き詰めて考えると、結局は、当然のことですが勝率とRR比率の関係で決まることが分かります。ある勝率に対してRR比率が一定以上なら勝ち、それ未満なら負けです。これをまとめたのが下の表になります。

これを見ると、勝率が20%でもRR比率が4.0以上だったら勝ち組、勝率が70%でもRR比率が0.4未満だったら負け組になります。つまり、勝率にこだわってばかりであってもRR比率が低ければ勝ち組になれないわけですから、日本人の多くのトレーダーがこだわるべきところは、勝率ではなく、RR比率であることがこの表からも分かります。


トレードエッジ(TE)・・・勝率×平均利益―負け率×平均損失


ここからがトレードルールの作成において一番大事なところになります。この詳細はまた来週見ていきましょう。

移動平均線大循環分析の見方(簡易版)

移動平均線大循環分析とは?

3本の移動平均線の並び順と傾きで現状を分析し、今後の展開を予測する指標です。価格変動の中で買いにエッジ(優位性)が発生する局面、売りにエッジが発生する局面を見つけ出すことができます。

移動平均線大循環分析

ステージとは?

3本の線の並び順は全部で6種類。それをステージ1から6と名付けました。(下図参照)
価格変動の中でステージは基本的に時計回りで推移し、ときに一時的に反時計回りで推移します。
つまり現在がステージ1だとすると、次に移行するのはステージ2というのが基本で、ときにステージ6に戻ることがあるということです。これ以外の展開はありません。これにより今後の展開が読みやすくなります。

売買チャンス

ステージ1で3本の線が右肩上がりのときは買いトレードにエッジ(優位性)があります。ステージ4で3本の線が右肩下がりのときは売りトレードにエッジがあります。

移動平均線大循環分析において中期移動平均線と長期移動平均線の間を「帯(おび)」と言います。帯は大局トレンドの状態を示します。

帯による分析

帯が傾きを持ち間隔が広がっている状態が、トレンドが勢いを持っている状態です。間隔が狭まったり傾きが緩やかになるとトレンドが勢いを失ったことがわかります。またもみあい相場では帯は横這いとなり、細くなります。
価格及び短期移動平均線が帯の上にいるのが買い時代、帯の下にいるのが売り時代を表します。

※3本の移動平均線は短期5日、中期20日、長期40日のEMA(指数平滑移動平均線)を利用しています。

CFD(くりっく株365)

SBI証券のCFD(くりっく株365)の魅力

CFD(くりっく株365)を
はじめるには

CFD(くりっく株365)取引を行うにはCFD(くりっく株365)取引口座の開設が必要となります。

ログインして専用口座を開設する

※PCでのお手続きを推奨しております

総合口座をお持ちでないお客さまはこちら

総合口座を開設する(無料)

CFD(くりっく株365)関連ページ

免責事項・注意事項

  • ・本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
page top