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新興株ウィークリー

決算速報(2)今後の上方修正期待銘柄はコレ!?

2019/11/13
投資情報部 長谷川 稔

早いもので、暦の上では既に冬に入っています。毎朝コンビニでコーヒーを買って出勤するのが日課なのですが、アイスよりホットの選択が多くなってきました。プロ野球はすでにストーブリーグ、ラグビーのワールドカップも閉幕で、スポーツフリークの筆者としては、例年寂しい時期に突入です。女子プロゴルフの賞金王争いと、JRAのジャパンカップ&有馬記念に注目していきます。

10月中旬以降、世界的に株式の上昇基調が続いており、NYダウは過去最高値を更新、日経平均株価も約1年ぶりの高値水準を回復しました。これに伴い新興株市場にもようやく活気が戻ってきました。JASDAQ平均は年初来高値を更新しています。

現在、新興市場の銘柄は決算発表のピークを迎えていますが、決算内容に株価は敏感に反応しています。そこで今週の「新興株ウィークリー」では前回に引き続き、決算発表を終えた銘柄の中から、今後の上方修正が期待できそうな銘柄を抽出してみることにしました。これらの銘柄の中に今後上方修正を期待できるものがあるのではないでしょうか。皆様の投資のご参考になれば幸いです。

今回のポイント

1.今後の上方修正期待銘柄はコレ!?

7~9月期の決算発表が佳境を迎えています。社数ベースでは、11/8(金)がピークとなりましたが、新興市場の銘柄の決算発表は相対的に遅めで、11/14(木)まで決算発表が続きます。これまでのところ決算内容は、想定通り減益となったり、見通しが下方修正となる銘柄が数多く見られました。

こうした中にあって、上期の決算の進捗ペースが好調な企業も散見されます。こうした企業の中には、今後、業績予想の上方修正を行う可能性が大きく、株価の上昇余地も充分ある銘柄も少なくないのではないでしょうか。今回の「新興株ウィークリー」ではこうした銘柄をピックアップしてみました。スクリーニング条件は以下の通りです。

(1)東証マザーズまたはJASDAQの上場銘柄であること
(2)時価総額が100億円以上の銘柄であること
(3)3月期決算銘柄で、11/6(水)から11/12(火)の間に7~9月期の四半期決算を発表していること(前回は11月5日以前の発表を対象)
(4)4~9月期(上半期)累計の経常利益が会社側の年度予想に対し、50%以上の進捗であること
(5)2019年4~9月期(上半期)累計の経常利益が前年同期比で増益であり、なおかつ増益率が2020年3月期(通期)の会社予想経常増益率を上回っていること、または黒字転換となっていること

上記の全条件を満たす銘柄を今期の経常増益率が高い順に並べたものが表1となります。

表1 今後の上方修正期待銘柄はコレ!?

取引 チャート ポート
フォリオ
コード 銘柄名 株価(円)
11月12日
会社予想通期
経常増益率
4~9月期の
進捗率
7521 7521 7521 7521 ムサシ 2,085 267.6% 81.0%
7748 7748 7748 7748 ホロン 4,510 36.4% 69.4%
2329 2329 2329 2329 東北新社 706 31.7% 63.8%
9057 9057 9057 9057 遠州トラック 1,885 29.4% 55.8%
7638 7638 7638 7638 NEW ART HOLDINGS 907 13.5% 68.4%
9964 9964 9964 9964 アイ・テック 1,779 9.1% 63.4%
4970 4970 4970 4970 東洋合成工業 3,335 8.4% 62.5%
3800 3800 3800 3800 ユニリタ 1,781 6.9% 50.5%
6834 6834 6834 6834 精工技研 3,270 5.4% 50.5%
7634 7634 7634 7634 星医療酸器 3,820 2.3% 50.1%
1736 1736 1736 1736 オーテック 2,371 0.5% 53.1%
8922 8922 8922 8922 日本アセットマーケティング 81 0.3% 50.1%
6145 6145 6145 6145 NITTOKU 3,350 -5.7% 51.4%
6158 6158 6158 6158 和井田製作所 1,488 -11.2% 58.2%
3798 3798 3798 3798 ULSグループ 2,412 -21.7% 69.2%

※各社の公表資料等をもとにSBI証券が作成。

2.抽出銘柄のポイント

それでは表1で抽出された銘柄群のうち数銘柄について、チャートと注目ポイントを簡単にご紹介したいと思います。

ホロン(7748)は、2005年にJASDAQ市場に上場しています。2018年6月にエー・アンド・デイ(7745)の連結子会社となっています。創業以来一貫して電子ビーム技術の半導体産業への応用を志向してきた会社です。ICのフォトマスク用CD-SEM、レビューSEMなどの装置で、EUV(極端紫外線)露光が超微細加工半導体の量産に使用されるようになり、注目を集めています。主力のフォトマスク用CD-SEMの好調で業績が伸長傾向にありますです。11/7(木)に通期決算の上方修正を行っていますが、会社予想は依然控えめに思われます。

東洋合成工業(4970)は、2000年にJASDAQ市場に上場しています。医薬品用化学製品の会社として創業しましたが、現在の主力製品は半導体製造に欠かせないフォトレジスト用の感光材料です。当分野では世界のトップクラスのメーカーです。このほかには香料用材料や電子材料向けの高純度溶剤などの化成品事業も手掛けています。今期は感光材料と化成品の両輪とも好調で、2Q時点で通期経常利益の62.3%を達成しており、今後の上方修正に期待が持てそうです。

精工技研 (6834)は、2000年にJASDAQに上場しています。光通信関連製品に特化したメーカーです。光通信部品(光コネクタ、フェルールなど)や光コネクタ研磨機、光学レンズなどを手がけていますが、特に光コネクタ研磨機ではグローバルスタンダードを握っている会社です。同社の製品は5G投資関連や先進運転支援システム(ADAS)向けに高い成長が期待できそうです。今期は5Gの本格導入を背景に光関連製品が好調です。

NITTOKU(6145)は、1989年にJASDAQに上場しています。モーターなどに使用されるコイルを製造する際に使用される電線の自動巻線機械のメーカーです。自動車のモーター使用量増加や通信デバイス向けに需要好調が続いています。巻線機械以外では、非接触式のICタグ・カード事業も手がけています。今期会社側は車載向けモーター用の不振を想定し経常減益予想ですが、2Q決算では非接触式ICタグ事業の好調で2桁増益を達成しています。

和井田製作所(6158)は、2005年にJASDAQ市場へ上場しています。1946年に設立された古い歴史を持つ会社で、研削技術を基礎とした工作機械(各種精密CNC旋盤)の企画開発・製造販売を行っています。精密加工機械にフォーカスしており、グローバルニッチトップ企業がを目指しています。世界的な設備投資減速を背景に会社側は11.2%経常減益予想ですが、2Q決算では新機種の投入効果等で前年同期比で9.3%増益を達成しており、今後の修正に期待が持てそうです。

図1:ホロン(7748)・日足

図2:東洋合成工業(4970)・日足

図3:精工技研 (6834)・日足

図4:NITTOKU(6145)・日足

図5:和井田製作所(6158)・日足

※図1から図5は、当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。

3.【新興市場Now】マザーズ指数は続落、JASDAQは年初来高値を連続更新

東証マザーズ指数の11/12(火)終値は865.10と、11/5(火)終値876.08から1.3%の続落となりました。JASDAQ平均は0.5%の続伸で年初来高値を連続で更新しました。日経平均は1.2%の続伸でしたから、マザーズ指数、JASDAQ平均ともに日経平均に対して、劣位な値動きとなりました。

マザーズ市場の時価総額の大きい銘柄では、メルカリ(4385)が大幅に下落しました。11/8(金)に発表された7-9月期決算で赤字幅が拡大したのが嫌気されました。またそーせいグループ(4565)ティーケーピー(3479)サンバイオ(4592)ミクシィ(2121)などの大型銘柄は、いずれも特に悪材料はありませんでしたが下落となりました。

JASDAQ市場の時価総額が大きい銘柄でも、日本マクドナルドホールディングス(2702)ワークマン(7564)ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)東映アニメーション(4816)などいずれも下落しました。ワークマン、東映アニメーションの2社に関しては、業績の上方修正が行われていましたが、材料出尽くしで利益確定の売り物に押されました。

※東証マザーズ指数について:東証マザーズ市場は近い将来東証1部へのステップアップを視野に入れた成長企業向けの市場です。マザーズ指数は、マザーズ市場に上場する全銘柄の時価総額加重平均型(浮動株調整後)の指数です。ただし、一部の時価総額の大きい銘柄の影響度が大きい点に注意を要します。ちなみに10月末のマザーズ市場の時価総額に占めるそーせいグループ(4565)が7.6%、メルカリ(4385)が7.0%、サンバイオ(4592)が5.2%、ミクシィ(2121)が3.8%などとなっています。

図6:東証マザーズ指数(日足)

図7:JASDAQ平均(日足)

※図6、図7ともに当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。

表2:主要株式指標の騰落率(11/5~11/12)

指数 終値(11/12) 騰落率
日経平均株価 23,520.01 1.2%
東証マザーズ指数 865.10 -1.3%
JASDAQ平均株価 3,548.97 0.5%

表3:主要新興市場銘柄の騰落率(11/5~11/12)

コード 銘柄 終値(11/12) 騰落率
マザーズ市場の時価総額上位銘柄
4385 メルカリ 2,126 -17.0%
4592 サンバイオ 4,045 -5.7%
4565 そーせいグループ 2,502 -1.1%
3479 ティーケーピー 4,640 -4.2%
2121 ミクシィ 2,078 -1.6%
JASDAQ市場の時価総額上位銘柄
2702 日本マクドナルドホールディングス 5,410 -0.6%
7564 ワークマン 7,970 -2.1%
6324 ハーモニック・ドライブ・システムズ 4,900 -2.0%
6425 ユニバーサルエンターテインメント 3,625 -1.1%
4816 東映アニメーション 4,730 -8.0%
直近上場銘柄・市場で話題の銘柄
3967 エルテス 1,778 3.4%
4593 ヘリオス 1,207 -2.6%
7676 グッドスピード 3,110 -1.0%
3923 ラクス 1,797 -0.1%
7806 MTG 1,132 12.6%

※表2・表3はBloombergデータをもとにSBI証券が作成。騰落率は11/5(火)と11/12(火)終値の比較による。時価総額は10月末基準。

  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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