新興株ウィークリー

好業績で業績予想上方修正・株価上昇が期待される新興銘柄は?

2021/1/27
投資情報部 鈴木 英之

12月第5週から1月第2週まで、日経平均株価は週足ベースで3週連続上昇しました。しかし、その後はスピード調整となり、上昇一服となっています。これに対し、東証マザーズやジャスダックの動きは相対的に強くなっています。

そうした中、東京株式市場では決算発表シーズンが始まりました。そこで今回は、好決算や業績見通しの上方修正が期待され、さらに株価の上昇も期待できる新興銘柄を抽出すべく、スクリーニングを行いました。

今回のポイント

1.大型株と比較して堅調さが目立つ新興市場

12月第5週(12/28~12/30)から1月第2週(1/12~1/15)まで、日経平均株価は週足ベースで3週連続上昇し、累計で7.0%上昇しました。しかし、その後はスピード調整となり、上昇一服となっています。1/15(金)から1/26(火)まで、日経平均株価は若干の上昇(上昇率0.1%)、TOPIXは若干の下落(下落率0.5%)にとどまりました。

現地時間1/20(水)に、米国でバイデン新大統領が無事に就任し、市場は世界的に安心感が広がりました。ただ、バイデン政権の大規模追加経済対策などに対する期待は、材料出尽くしとなった感が強く、景気・企業業績の拡大を織り込む流れが一巡し、再び日米でIT企業の成長力を評価する動きが強くなっています。

こうした中、東証1部や日経平均株価に比べ、東証マザーズ指数の動きは相対的に強くなっています。1/15(金)の1,217.51から1/26(火)の1,270.50まで、4.4%も上昇しました。なお、同期間でジャスダック平均は1.2%上昇しました。

図表1は、東証マザーズ指数の日足チャート(一目均衡表)をみたものです。
同指数は1/21(木)に前日比46.12ポイントの大幅高となったことで、一目均衡表の「クモ」の上に上抜ける展開となりました。これにより、「遅行スパンによる日々線上抜け」や、「転換線と基準線のゴールデンクロス」と合わせ、一目均衡表上の「3役好転」が成立し、東証マザーズ市場はテクニカル上再び「強気」局面に復活した形になっています。

図表2は、東証マザーズ市場とジャスダック市場の時価総額上位銘柄について、その株価推移をみたものです。業種別には情報・通信業の強さが目立ちます。その中で、東映アニメーション(4816)が決算発表・業績予想上方修正(1/25)をはさみ、1/19(火)以降連騰となっています。また、決算発表で減益幅縮小が好感された弁護士ドットコム(6027)の上昇も目立ちました。反面、時価総額トップのメルカリ(4385)は軟調で、米国事業に逆風が吹いているとの報道などが嫌気されました。

図表1 東証マザーズ指数(日足)・一目均衡表

※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは1/27(水)現在。

図表2 おもな新興市場銘柄の動向(マザース+ジャスダック・1/15~1/26)

コード 名称 市場 東証33業種 株価(1/26) 騰落率(1/15~) 決算発表予定日
4385 メルカリ 東証マザーズ 情報・通信業 5,240 -7.7% 2/4
6324 ハーモニック・ドライブ・システムズ ジャスダックS 機械 8,230 -8.7% 2/8
7564 ワークマン ジャスダックS 小売業 8,420 1.7% 2/8
2702 日本マクドナルドホールディングス ジャスダックS 小売業 5,110 0.8% 2/9
4478 フリー 東証マザーズ 情報・通信業 9,500 3.0% 2/10
4816 東映アニメーション ジャスダックS 情報・通信業 10,180 11.5% -
3923 ラクス 東証マザーズ 情報・通信業 2,041 2.9% 2/12
4483 JMDC 東証マザーズ 情報・通信業 5,320 6.4% 2/8
2782 セリア ジャスダックS 小売業 3,740 1.6% 1/29
6027 弁護士ドットコム 東証マザーズ サービス業 12,540 26.4% -
4477 BASE 東証マザーズ 情報・通信業 12,150 20.2% 2/10
4488 AIinside 東証マザーズ 情報・通信業 67,900 2.9% 2/10
4485 JTOWER 東証マザーズ 情報・通信業 12,280 22.1% 2/5
2484 出前館 ジャスダックS 情報・通信業 2,902 -4.5% -
3994 マネーフォワード 東証マザーズ 情報・通信業 4,485 1.5% -
6425 ユニバーサルエンターテインメント ジャスダックS 機械 2,460 -1.1% 2/12
7716 ナカニシ ジャスダックS 精密機器 2,001 -4.3% 2/12
1407 ウエストホールディングス ジャスダックS 建設業 5,040 9.1% -
4480 メドレー 東証マザーズ 情報・通信業 5,560 5.5% 2/12

※Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。新興市場(東証マザーズ市場およびジャスダック市場合算)の時価総額上位20銘柄について、1/26(火)終値の1/15(金)からの騰落率、決算発表予定日(1月または2月に発表予定のある銘柄のみ)を掲載しました。決算発表予定日は予告なく変更されることもありますのでご注意ください。

※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

2.好決算・上方修正、株価上昇も期待できる新興銘柄は?

東京株式市場では決算発表シーズンが始まり、3月、6月、9月、12月決算の銘柄について、2020/10~12期の業績数字が発表されます。
数の多い3月決算銘柄については、2020/4~12期(第3四半期累計)、次いで多い12月決算銘柄については2020/12期・本決算の形で発表となります。あわせて業績見通しの修正や、新たな発表も行われます。

東証1部銘柄については、1/25(月)に日本電産(6594)の発表が行われ、時価総額1千億円以上の銘柄の発表も本格化してきます。東証マザーズ市場やジャスダック市場の上場銘柄についても、決算発表する企業が今後増えてくる予定です。前項でご説明した通り、弁護士ドットコム(3月決算・6027)はすでに決算発表を終えています。

そこで今回は、好決算や業績見通しの上方修正が期待され、さらに株価の上昇も期待できる新興銘柄新興銘柄を抽出すべく、スクリーニングを行いました。

スクリーニング条件は以下の通りです。
(1)東証マザーズ市場またはジャスダック市場に上場している銘柄であること。
(2)時価総額100億円以上の銘柄であること。
(3)3月決算銘柄であること。
(4)1/28(木)~2/15(月)に決算発表が予定されている銘柄であること。
(5)2021/3期・第1四半期(2020/4~6期)および第2四半期(2020/7~9期)がともに営業黒字の銘柄であること。
(6)2021/3期・第1四半期および第2四半期の営業利益がともに、前年同期比で10%超の営業増益であること。
(7)2021/3期・通期の営業損益予想を発表している銘柄であること。(黒字であれば、減益予想でも構いません)
(8)2021/3期・上半期(第2四半期累計・2020/4~9期)の営業増益率が、(7)の営業増益率を上回っている銘柄であること。

上記のすべての条件を満たす銘柄を、(8)の上半期営業増益率の大きい順に20銘柄掲載したものが図表3です。

参考データとして、過去1ヵ月の株価騰落率も付けています。ここの数字が大きく、これまで株価が相当上昇しているような銘柄は、好業績や業績予想の上方修正等を織り込みつつある可能性があり、一応の注意が必要だと思います。

また、銘柄名横のカッコ内に、決算発表予定日も記載しています。決算発表日以前であっても、日本経済新聞等の業績観測報道で、株価が動き、好業績の織り込みが進むケースもありますので、注意が必要です。

なお、今回スクリーニング条件として(5)および(6)を加えていますが、この期間はいずれも、新型コロナウイルスの感染拡大が厳しかった時期で、特に前者については、緊急事態宣言期間も含まれています。したがって、これらの時期に大幅増益となっている図表3の銘柄は、その多くが、2021/1~3期にも好業績を維持できると期待できます。

図表3 業績上方修正・株価上昇が期待される新興市場20銘柄の業績・株価推移

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄 株価(1/26) 騰落率(1ヵ月) 営業増益率
上半期 通期予想
4308 4308 4308 4308 Jストリーム(1/28) 6,350 24.3% 557.5% 229.0%
9890 9890 9890 9890 マキヤ(2/5) 1,073 3.5% 420.2% 157.5%
2790 2790 2790 2790 ナフコ(1/29※) 2,118 8.4% 154.9% 138.0%
3923 3923 3923 3923 ラクス(2/12) 2,041 -9.9% 152.2% 206.9%
3891 3891 3891 3891 ニッポン高度紙工業(1/29) 2,619 1.4% 146.8% 90.9%
4771 4771 4771 4771 エフアンドエム(1/29) 1,763 20.7% 127.6% 19.8%
6626 6626 6626 6626 SEMITEC(2/10) 4,990 -3.1% 118.7% 74.4%
6777 6777 6777 6777 santec(1/29) 2,046 10.6% 110.9% 17.4%
1450 1450 1450 1450 田中建設工業(2/15) 2,439 7.4% 106.3% 73.4%
1799 1799 1799 1799 第一建設工業(2/4) 1,682 -7.2% 105.6% -12.6%
3641 3641 3641 3641 パピレス(2/10) 2,272 -0.1% 92.6% 33.7%
7895 7895 7895 7895 中央化学(2/9) 601 4.3% 90.8% 62.6%
5217 5217 5217 5217 テクノクオーツ(2/3※) 31,400 14.2% 73.5% 53.2%
9467 9467 9467 9467 アルファポリス(2/12) 3,650 16.8% 66.8% 16.3%
4388 4388 4388 4388 エーアイ(1/29) 2,250 0.0% 66.5% 2.3%
4304 4304 4304 4304 Eストアー(2/12) 2,441 14.4% 61.6% -16.7%
6484 6484 6484 6484 KVK(1/28) 1,975 6.8% 56.8% 2.3%
4972 4972 4972 4972 綜研化学(2/5) 2,030 12.5% 37.0% 25.3%
3096 3096 3096 3096 オーシャンシステム(2/12) 1,191 -0.8% 29.0% 11.9%
7564 7564 7564 7564 ワークマン(2/8) 8,420 -1.1% 28.1% 14.0%

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。すべて3月決算銘柄。株価騰落率は過去1ヵ月間。営業増益率について「上期」は2020/4~9期の前年同期比、「通期予想」は2021/3期の会社予想営業利益の前期比増益率。銘柄名横のカッコ内は決算発表予定日の月日で、※印のある銘柄は取引時間中の発表予定です。

※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

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