新興株ウィークリー

≪過去1ヵ月で大幅上昇の銘柄とは≫新たな投資テーマも!?

2021/4/7
投資情報部 鈴木 英之

新年度となり、4月相場が始まりました。
2021年の年明け以降は、“景気敏感株”が優位となり、ジャスダック銘柄の優位が続いてきましたが、足元はグロース銘柄の構成比が高い東証マザーズ銘柄が盛り返す展開になっています。

そこで今回は、物色対象選定のヒントを探るため、過去1ヵ月に大きく上昇した銘柄や、その背景についてご紹介します。
個別材料による上昇要因が多いようですが、新たな投資テーマも物色されはじめているようです。

なお、当ページにつきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。ぜひ、ご視聴ください。
新興株ウィークリー
※YouTubeに遷移します。

執筆者のプロフィール

SBI証券 投資情報部長 鈴木 英之
・出身 東京(下町)生まれ埼玉育ち
・趣味 ハロプロの応援と旅行(乗り鉄)
・特技 どこでもいつでも寝れます
・好きな食べ物 サイゼリヤのごはん
ラジオNIKKEI(月曜日)、中部経済新聞(水曜日)、ストックボイス(木曜日)、ダイヤモンドZAIなど、定期的寄稿も多数。

今回のポイント

1.“グロース銘柄”が買い直され、東証マザーズ市場が優位の展開

一般的に国内株式市場で、新興株式市場といえば、“東証マザーズ市場”と“ジャスダック市場”を指します。
“東証マザーズ市場”は情報通信株や半導体関連株をはじめ、グロース銘柄の比率が高く、“ジャスダック市場”は小売、外食、製造業など景気敏感株の比率が高いという傾向にあります。

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、テレワークの普及やデジタル化が加速した結果、グロース銘柄が人気化し、東証マザーズ指数は年間で33.3%上昇。一方、ジャスダック平均は年間3.1%下落と大きな差が生じました。

図表2にもあるように、2021年は逆にジャスダック市場が東証マザーズ市場に対して優位となっています。米国をはじめ、世界で新型コロナウイルス向けワクチンの接種が進み、経済の正常化や景気回復への期待が高まり、“景気敏感株”の多いジャスダック市場は上昇しやすい傾向にあるようです。

3/30(火)~4/6(火)の米国株式市場では、NYダウが1.1%上昇したのに対し、ナスダック市場は5.0%上昇し、再び“グロース銘柄”の動きが活発化しています。それを受け、同時期の日本の株式市場では“東証マザーズ市場”の反発が目立つ展開になっています。

図表3は前週3/30(火)と比較し、株価上昇が大きかったおもな新興市場銘柄です。
フィットネスクラブを展開するFast Fitness Japan(7092)が急騰。1:1.3の株式分割を実施し、権利落ち日の3/30(火)の3,425円に対し、4/6(火)終値4,320円まで26.1%上昇しました。
医薬品のセルソース(4880)は、不妊治療領域で連携体制を構築すべく、4/1(木)に富士製薬工業と業務提携締結を発表。翌日の4/2(金)に11.6%も上昇しました。

図表1 東証マザーズ指数・日足チャート(過去3ヵ月)

※SBI証券チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2021/4/7(水)現在

図表2 おもな新興市場銘柄の値動き

コード 銘柄名 市場 株価(4/6) 3/30比 20/12末比
4385 メルカリ 東証マザーズ 5,180 +4.4% +13.5%
6324 ハーモニック・ドライブ・システムズ ジャスダックS 7,740 +3.6% -16.1%
2702 日本マクドナルドホールディングス ジャスダックS 5,080 -1.7% +1.6%
7564 ワークマン ジャスダックS 7,910 +2.5% -10.1%
4816 東映アニメーション ジャスダックS 11,700 +2.5% +44.6%
4478 フリー 東証マザーズ 9,630 +6.1% -2.6%
2782 セリア ジャスダックS 4,015 +4.0% +5.9%
4483 JMDC 東証マザーズ 5,220 +3.0% -9.0%
6425 ユニバーサルエンターテインメント ジャスダックS 2,732 -1.6% +14.8%
7716 ナカニシ ジャスダックS 2,231 -4.1% -1.5%
【ご参考】 日経平均株価 - 29,696.63 +0.9% +8.2%
  TOPIX - 1,954.34 -1.2% +8.3%
  日経ジャスダック平均 - 3,938.31 +0.6% +5.9%
  東証マザーズ指数 - 1,225.66 +3.8% +2.4%

※Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。新興市場(東証マザーズ市場およびジャスダック市場)の時価総額50億円以上の銘柄について、過去1ヵ月3/5(金)~4/6(火)の値上がり率が大きい順に掲載。銘柄名右に(J)とあるのはジャスダック銘柄で、他は東証マザーズ銘柄です。
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

図表3 前週3/30(火)と比較し、株価上昇が大きかったおもな新興市場銘柄

コード 銘柄名 市場 株価(4/6) 3/30比 20/12末比
7092 Fast Fitness Japan 東証マザーズ 4,320 26.1% 46.7%
7342 ウエルスナビ 東証マザーズ 4,245 20.8% 70.1%
4308 Jストリーム 東証マザーズ 5,200 15.4% -2.8%
4880 セルソース 東証マザーズ 13,390 14.6% 23.8%
4168 ヤプリ 東証マザーズ 4,770 14.0% -14.8%
4165 プレイド 東証マザーズ 4,080 12.9% 12.5%
3914 JIG-SAW 東証マザーズ 15,090 12.3% 35.3%
4477 BASE 東証マザーズ 1,707 12.1% -12.5%
6890 フェローテックホールディング ジャスダックS 2,439 11.1% 38.8%
4475 HENNGE 東証マザーズ 7,720 10.4% -6.2%

※Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。新興市場(東証マザーズ市場およびジャスダック市場)の時価総額300億円以上の銘柄について、4/6(火)時点での各種騰落率を掲載。なお、変化率は株式分割等を加味した時価総額ベースです。
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

2.過去1ヵ月に大幅上昇した銘柄に物色のヒントは?

新興株式市場に上場している銘柄(時価総額50億円以上)で、過去1ヵ月(3/5~4/6)に大きく上昇した銘柄が図表4です。

図表4 過去1ヵ月(3/5~4/6)で株価上昇が大きかったおもな新興市場銘柄

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄 株価(円)(21/4/6) 変化率(21/3/5比)
7078 7078 7078 7078 INCLUSIVE 6,940 70.5%
4934 4934 4934 4934 プレミアアンチエイジング 12,650 65.8%
3689 3689 3689 3689 イグニス 2,998 62.8%
4777 4777 4777 4777 ガーラ(J) 329 57.4%
2152 2152 2152 2152 幼児活動研究会(J) 1,543 54.6%
4438 4438 4438 4438 Welby 1,613 52.2%
6239 6239 6239 6239 ナガオカ(J) 1,032 52.0%
7695 7695 7695 7695 交換できるくん 5,410 51.3%
3540 3540 3540 3540 歯愛メディカル(J) 8,030 51.2%
4425 4425 4425 4425 Kudan 5,290 49.9%

※Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。新興市場(東証マザーズ市場およびジャスダック市場)の時価総額50億円以上の銘柄について、過去1ヵ月3/5(金)~4/6(火)の値上がり率が大きい順に掲載。銘柄名右に(J)とあるのはジャスダック銘柄で、他は東証マザーズ銘柄です。 ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

ここでは図表4に掲載した銘柄について、いくつか上昇要因を探りたいと思います。

■INCLUSIVE(7078)
出版社など、メディアのデジタル化を支援していることからDX関連と言えそうです。2/15(月)に第3者割当増資実施を発表し、3/3(水)に払い込み完了を発表しました。3/29(月)には業績予想の上方修正も発表しています。

■プレミアアンチエイジング(4934)
基礎化粧品を中心に、健康食品も展開しています。化粧品業界は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けやすいという見方があり、2021年は3月半ばまで一進一退の動きが続きました。しかし、3/15(月)の第2四半期決算発表で業績予想の上方修正を発表し、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が少ないことが判明。意外感からその後は株価上昇の展開となっています。

■イグニス(3689)
スマホ向けRPGアプリ「ぼくとドラゴン」を展開しています。これまで業績予想の発表を見送ってきましたが、3/5(金)に今期最終損益を13億円超の赤字とする予想を公表しました。同日、米ペインキャピタルと経営陣が全株式取得をめざす形でMBOおよび株式非公開化を発表しました。買い付け価格は3,000円。3/30(火)に3,005円まで上昇しており、サヤ寄せは終了している形になっており、現在「監理銘柄」です。

■ガーラ(4777)
オンラインゲームを展開しています。2/24(水)に「仮想通貨売却益」を計上しましたが、3月は仮想通貨(暗号資産)が堅調に推移し、思惑買いを誘った可能性がありそうです。現在、「継続企業」の前提に疑義が生じており、財政状態にリスクがあります。

■幼児活動研究所(2152)
幼児の体育指導を行っています。政府が“こども庁”創設を検討しているとの報道で、連想買いから4/2(金)と4/5(月)で59.8%上昇しました。この動きに関連し、東証マザーズ市場に上場のベビーカレンダー(7363)や東証2部のピーエイ(4766)も買われました。

■ナガオカ(6239)
石油プラント部品を製造・販売しています。環境にやさしい知恵を用いた洗浄装置や取水装置、石油精製装置を製造しています。3月に計4回「大型受注」の発表を行っており、業績拡大への期待が高まっています。

  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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