日本株投資戦略

意外な銘柄が浮上!業績改善・株高が期待できる10銘柄とは。

2021/4/23
投資情報部 鈴木英之

米国では新型コロナウイルス向けワクチンの接種ペースが加速。バイデン米大統領が1/20(水)に就任して以降だけで延べ2億回に達し、景気回復期待が強まっています。一方、国内では新型コロナウイルスの感染再拡大により、株式市場は不安定な展開となっています。

そうした中、4/22(木)に日本電産(6594)やディスコ(6146)の決算発表が実施されました。
いよいよ本格的な決算発表シーズンがはじまり、今後は上場企業の業績内容に一喜一憂する日々が続くことになりそうです。そこで今回は、業績改善・株高を期待できる銘を抽出しました。株式市場への織り込みがあまり進んでいない、意外な銘柄をご紹介したいと思います。

当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。ぜひ、ご視聴ください。
日本株投資戦略
※YouTubeに遷移します。

執筆者のプロフィール

SBI証券 投資情報部長 鈴木 英之
ラジオNIKKEI(月曜日)、中部経済新聞(水曜日)、ストックボイス(木曜日)、ダイヤモンドZAIなど、定期的寄稿も多数。
・出身 東京(下町)生まれ埼玉育ち
・趣味 ハロプロの応援と旅行(乗り鉄)
・特技 どこでもいつでも寝れます
・好きな食べ物 サイゼリヤのごはん

今回のポイント

1.「上方修正・会社予想達成」が期待できるのに、事前の期待値が低い銘柄とは

上場企業の決算発表シーズンは、日本電産(6594)などの発表が行われた4/22(木)より本格化していきます。
5月はゴールデンウィークで営業日数が減少することもあり、ピークとなる5/14(金)はおよそ1,000社の発表が予定されています。なお、今回の決算発表は東証1部企業の3分の2を占める3月決算銘柄が“主役”です。

3月決算の銘柄は収益(特に営業利益や経常利益)について、2021/3期の実績や2022/3期の予想(会社発表ベース)が、市場コンセンサス(アナリストの業績予想平均値)、または会社予想を上回った時に、株価が上昇しやすい傾向にあります。
そこで今回は、以下のスクリーニング条件により、「2021/3期予想の業績予想の上方修正や、会社予想の達成」が期待できる銘柄を抽出しました。
(1)東証上場銘柄であること。
(2)時価総額(2021/3末)が1,000億円以上の銘柄であること。
(3)3月決算銘柄であること。決算発表では2021/3期実績、2022/3期予想(ただし未公表の銘柄も)が発表されます。
(4)2021/3期・第3四半期累計(2020/4~12期)の営業利益が10億円以上あること。
(5)2021/3期・第3四半期累計(同上)の営業増益率が、2021/3期通期の会社予想営業増益率より10%超高いこと。
(6)2021/3期の業績予想について、市場コンセンサスの営業増益率の方が、会社予想より大きいこと。
(7)2022/3期の市場予想営業利益が10%増益以上の見込みとなっていること。
(8)2021/3期の会社予想営業利益が10%未満の銘柄であること。

(6)の条件を満たすということは、アナリストが“会社の業績見通しに対し、慎重だ”と考えている、(7)の条件を満たすということは、当面の間、高い成長トレンドが期待できると分析していることを意味します。
こうした銘柄は、市場で“好業績が期待される銘柄”として認識されやすくなり、その期待値に業績が追い付かず、決算発表を経て投資家に“失望”を与えやすくなる傾向にあります。
そこで、条件(8)を加えることにより、抽出銘柄の2021/3期会社予想営業利益は、小幅か減益にとどまり、“好業績が期待される銘柄”と認識されにくくなります。

下記、掲載銘柄の過去1ヵ月の株価騰落率は平均3.5%の下落で、同時期に横ばいだった日経平均株価のパフォーマンスを下回っています。
こうしたことから市場の期待値は低いとされ、業績予想の上方修正が“意外感につながる可能性が大きい”ことが考えられるのではないでしょうか。

図表 上方修正が“意外感”につながる可能性が大きい銘柄

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄 決算発表予定日 株価(2021/4/22) 2021/3期営業増益率(前年同期比) 2022/3期市場予想
3Q 1~3Q 通期市場予想
2175 2175 2175 2175 エス・エム・エス 4/28(水) 3,270 +1835.7% +54.2% +10.7% +19.4%
9783 9783 9783 9783 ベネッセホールディングス 5/11(火) 2,514 +0.2% -27.8% -52.5% +68.5%
8801 8801 8801 8801 三井不動産 5/14(金) 2,349.5 +93.8% -3.5% -27.1% +25.5%
1878 1878 1878 1878 大東建託 4/30(金) 11,940 -8.7% -12.1% -31.2% +12.0%
5711 5711 5711 5711 三菱マテリアル 5/14(金) 2,428 +25.1% -34.8% -53.6% +107.7%
6113 6113 6113 6113 アマダ 5/12(水) 1,204 -40.4% -24.4% -42.5% +56.3%
3110 3110 3110 3110 日東紡 5/12(水) 3,935 -25.9% -18.5% -31.7% +49.6%
2146 2146 2146 2146 UTグループ 5/10(月) 3,650 +4.8% -4.1% -16.1% +37.5%
6752 6752 6752 6752 パナソニック 5/10(月) 1,356 +29.7% -5.8% -17.5% +37.5%
1332 1332 1332 1332 日本水産 5/13(木) 502 +1.3% -21.0% -32.0% +19.1%

※Bloomberg、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
※「市場予想」はBloombergが集計した市場コンセンサスです。

2.掲載銘柄の投資ポイント

ここでは図表に掲載した銘柄について、投資ポイントをご紹介します。

エス・エム・エス(2175) 高齢化社会で成長持続を期待

高齢化を介護、医療、キャリア、シニアライフ、ヘルスケア、海外という6つの側面からとらえ、40を超えるサービスを開発し、運営しています。

売上構成比(2020/3期)は医療キャリア38%、介護キャリア30%、介護事業者14%、海外(17ヵ国・地域)15%です。

新型コロナウイルスの感染拡大が逆風となる面もあったようですが、第3四半期累計営業利益は32.2億円(前年同期比54.2%増)に達しました。第4四半期が昨年度並みの28.4億円でも21/3期(通期)の営業利益は60億円と計算でき、会社予想営業利益50.2億円は保守的との印象です。

株価は2/1(月)に始まる週に付けた4,250円から一時27%下げました。
2019年の年末に付けた高値水準3,105円や、52週移動平均など、下値支持ラインが集まる株価水準に接近しており、値頃感は強まっているようです。市場では22/3期も65億円前後の営業利益が予想されています。

※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。期間2年(週足)で表示。
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

ベネッセホールディングス(9783) 民間教育業界トップ。“デジタル教育サービス”の整備でさらなる成長をめざす

乳幼児から高校生までを対象とする通信教育の大手企業です。

第3四半期累計営業利益は166.6億円(前年同期比27.8%減)と不調です。
ただし、第1四半期に前年同期比50億円超の営業減益になり、52.5億円の営業赤字に沈んだ後、第2四半期は同7.2%減、第3四半期は0.2%増と改善傾向です。
コロナ禍で家庭学習が見直され、「進研ゼミ」など通信教育講座の会員数が増加。進研ゼミ会員向けの「電子図書館まなびライブラリー」の登録者数は2021年3月時点で約106万人を突破しています。

第3四半期までの営業利益は、2021/3期会社予想営業利益に対し、進捗率が179%にも達し、上方修正の可能性が大きいようです。足元は13週移動平均まで回復したところで、戻り売りもでているようです。

中期経営計画では、“デジタル教育サービス”の仕組みを整備することでさらなる成長をめざすことなどを明らかにしており、市場ではその営業利益は100億円程度と見込まれています。

※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。期間2年(週足)で表示。
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

三井不動産(8801) 総合不動産の雄。決算発表を経て悪材料出尽くしに期待

三菱地所と並ぶ総合不動産の双璧です。
オフィス賃貸を主力事業とし、マンションの分譲なども展開しています。
オリエンタルランド(4661)を7.6%保有しています。

2021/3期は新型コロナウイルスの感染拡大により、商業施設やホテル、リゾート施設に逆風が強まり、第3四半期累計営業利益は前年同期比3.5%の減益でした。ただ、第3四半期だけみると、前年同期比93.8%増益で改善傾向です。

新型コロナウイルスの感染拡大は、オフィス需要や観光などへの長期的な影響が懸念されます。当面は、どのタイミングでこうした懸念から抜け出せるのかがポイントになりそうです。
決算発表を経て、数字を確認した後に、悪材料出尽くしを期待したいところです。

※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。期間2年(週足)で表示。
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

三菱マテリアル(5711) インフレ期待と自動車の電動化が強い追い風か

非鉄金属の大手企業です。
銅など採掘・精錬を中心とする金属事業が売上高(2021/3期・第3四半期累計)の48%、銅などの非鉄金属を加工した高機能製品が23%、その他は超硬製品等の加工事業、宇部興産と合弁が決まっているセメント事業などとなっています。

2021/3期・第3四半期累計の営業利益は155億円(前年同期比34.9%)と不調です。しかし、銅加工品や超硬製品の好調、金属価格の上昇などを受け、2/9(火)に通期の営業利益予想を80億円から150億円に上方修正しています。

米国等の高圧経済政策によるインフレ期待の高まりや、自動車の電動化に伴う銅需要の高まり、世界的な景気回復等を背景に、銅価格が大きく上昇。ロンドン先物価格は2011年以来の高値水準になっています。
こうした銅価格の上昇や、それを含めたインフレ期待の高まりは同社のような非鉄金属株に追い風となる可能性が高いと思われます。

※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。期間2年(週足)で表示。
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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