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フラッシュ~決算速報:ズーム ビデオ コミュニケーションズ(ZM)-1.67%~
エクイティ部 中川 潤一
決算速報(現地6/2引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間9:00時点):204.60ドル(-1.67%)
●売上高:3.28億ドル(予想2.03億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:0.20ドル(予想0.09ドル)〇市場予想を上回った
売上高が市場予想の1.5倍以上になるなど非常に良好な業績が示されましたが、決算発表直前までに株価が年初来で3倍以上に上昇していたことや、高まる需要に対応するためにコストがかかる可能性があるといった経営陣のコメントなどが重しとなり、時間外取引で株価はやや売りに押されています。
決算のポイント
●2-4月期の売上高と調整後EPSは市場予想を大きく上回りました。
●5-7月期の売上高見通しは4.950~5.000億ドルとなり、市場予想の2.220億ドルの倍以上となりました。
●5-7月期の調整後EPS見通しは0.44~0.46ドルとなり、市場予想の0.11ドルを上回りました。
●2021/1期の通期売上高見通しは従来予想の9.05億~9.15億ドルから17.8億~18.0億ドルへと引き上げられ、市場予想の9.3億ドルを上回りました。
●2021/1期の調整後EPS見通しは従来予想の0.42~0.45ドルから1.21~1.29ドルへと引き上げられ、市場予想の0.46ドルを上回りました。
経営陣の主なコメント
●10人以上の雇用者を持つ顧客が約26.5万人となり、前年比で4倍以上となった。
●過去12ヵ月間で10万ドル以上ズームの商品に代金を支払った顧客は769企業に達し、前年比で約2倍となった。
●追加したキャパシティの大部分はアマゾン ドットコム(AMZN)のクラウドサービス「AWS」を使用したものとなっている。
●他社クラウドサービスを頼ることはコストの増加に繋がったが、高まる需要に対応するためには必要なことだった。
●新型コロナの感染拡大を受けビデオ会議への需要は高まったが、経済活動の再開で需要が減少する可能性がある。
●5-7月期や8-10月期も売上高は2-4月期と同等のトレンドとなると考えている。
●エンドツーエンドの暗号化は企業向けのみで提供される。
●電話サービスをより大きな顧客基盤へと販売する。
●広告の販売や顧客データの販売は今後も決して行わない。
決算を受けたマーケットの反応
売上高が市場予想の倍以上となるなど非常に良好な業績が示されたものの、経営陣によるコスト増についてのコメントや、年初来で株価が3倍以上となっていたことなどを受けて株価はやや売りに押されています。
しかしながら、通期の業績予想なども市場予想や従来の会社予想を大きく上回るもので、今後の経済活動再開に伴う需要減や通信の暗号化が企業向けのみでしか行われないといったことなどはやや懸念点ではあるものの、まさにサプライズといって良い数字が発表された印象です。これをマーケットがどのように消化していくかはやや読みづらいところがあるかもしれませんが、株価は一旦下落した後、再度上昇していく可能性もあるのではないかと感じました。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:128.63ドル(6/2時点)
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