米国株決算速報
マイクロソフト(MSFT)株価は短期的に調整も業績不安は無し!?
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デジタル営業部 谷 健一郎
4Q決算速報(現地7/30引け後発表)
アメリカを代表するビッグ・テックの一角。クラウド・サービスのアジュール、Microsoft365などのソフトウェア、WindowsやSurface、ゲームなどの事業を展開。投資するオープンAI社の技術、「ChatGPT」などのAIテクノロジーが新たな成長の起爆剤と期待されます。
●決算発表後の時間外取引(日本時間9:00時点):411.40ドル(-2.72%)
●売上高:647.3億ドル(予想645.2億ドル)〇市場予想をわずかに上回った
●比較調整後EPS:2.95ドル(予想2.94ドル)〇市場予想をわずかに上回った
売上高、調整後EPSともわずかですが市場予想を上回りました。ただクラウド事業のアジュールの成長鈍化などをうけ、引け後の取引では小幅安となりました。
決算のポイント
4Q(4-6月)実績値
●プロダクティビティ&ビジネスプロセス収入:203.2億ドル(予想202.1億ドル)〇市場予想を上回った
●インテリジェントクラウド収入:285.2億ドル(予想287.2億ドル)×市場予想を下回った
●パーソナルコンピューティング売上:159.0億ドル(予想155.4億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後売上総利益率:69.6%、前四半期は70.1%(予想69.4%)〇市場予想を上回った
●アジュール前年同期比成長率:30.0%、前四半期は31.0%(予想30.3%)×市場予想を下回った
●CAPEX(資本的支出):138.7億ドル、前四半期は109.5億ドル(予想132.7億ドル)市場予想より多かった
●株主還元は84億ドルを実施。うち28億ドルを自社株買い、56億ドルを配当金として支払った
経営陣の主なコメント
●データセンター設営を拡大、4大陸に及ぶ。これらが今後10 年成長の原動力となろう。データセンターにはAMDとエヌビディアの新型AI アクセラレータと、当社が独自開発したアジュールMaiaを投入。エラスティック、モンゴDB、シーメンス、スノーフレイク、テラデータといった顧客に、クラス最高のパフォーマンスを提供する新型自社開発チップの「Cobalt 100」を導入した。
●アジュールAIの顧客は 60,000 社を超え、前年比約 60% 増と好調。顧客 1 人あたりの平均支出額も増加。アジュール・オープンAIサービスでは、今四半期にGPT-4o(ジーピーティーフォーオー)や GPT-4o mini(同、ミニ)など、最先端モデルのアクセスを提供している。
●ギットハブ・コパイロットは、AI活用の開発者ツールとして広く採用されている。一般向けリリースからわずか 2 年余りで、BBVA、フェデックス、H&M、インフォシスなど 77,000超の組織が採用、前年比180%増となっている。
●セキュリティは最優先課題と位置付けている。設計時点に加え、デフォルトでのセキュリティ、安全運用という原則を実装する。当社はこれらにより得たノウハウからAIへのアプローチ方法を含め、顧客防御、イノベーションに反映させている。アラスカ航空、オレゴン州立大学、ペトロファック、ウィプロ、WTW など1,000 社を超える有料顧客がコパイロットセキュリティを使用。顧客の AI 展開も保護。当社のセキュリティ顧客は 120 万社に上り、デル、ドイツ・テレコムなど 80 万社以上が4以上のワークロードを使用、前年比 25% 増となっている。
●アジュールの成長は25年度後半に加速へ
●25年度の売上高と営業利益は2桁増見込む
決算を受けたマーケットの反応
決算実績はまだら模様。足元では投資家がAI投資のマネタイズに向けて厳しい視線を注ぐなか、マイクロソフトも引け後の取引で小幅安となりました。ただ経営陣は、25年に向けて売上と利益が二桁増と成長見通しを表明、クラウド事業のアジュールの好調さもアピールしております。株価は短期的な調整ムードとなっておりますが、業績面からは大きな不安はなさそうです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:504.01ドル
同、アナリスト・レーティングは5段階評価の4.83
同、相関チャート上位の同業はサービスナウ(NOW)、オラクル(ORCL)、ギットラブ(GTLB)
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