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マーケットレポート

金は一連のイベントやドル相場を確認

2019/9/30
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米大統領の弾劾調査や米国の対中投資制限の行方も焦点

9月23日の週のニューヨーク金市場は、リスク回避の動きを受けて堅調となったが、ドル高をきっかけに戻りを売られた。期近12月限は5日以来の高値1,543.3ドルを付けたのち、再び1,500ドルの節目を割り込んだが、ドル高が一服すると、下げ一服となった。当面は米中の通商協議に加え、米大統領の弾劾調査、米国の対中投資制限など一連のイベントが焦点であり、リスク回避の動きが強まると、金の支援要因になる可能性がある。米中の閣僚級の通商協議が10月10~11日に開かれる予定だが、トランプ米大統領が中国との「全面的な」通商合意を望んでいるとし、合意は難しいとの見方が出ている。中国は10月1~7日は国慶節で休場であり、通商協議に向けた動きを確認したい。一方、米国は対中投資の制限を検討と伝えられた。中国企業の米株式市場での上場廃止や、年金基金を通じた中国市場へのエクスポージャー(資産の割合)を制限することが協議されている。通商協議とは切り離したいとされたが、今後の協議の行方を確認したい。

ペロシ米下院議長は24日、トランプ米大統領の弾劾に向けた審議を開始するとした。米大統領が7月下旬のウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談で、米大統領選を視野に圧力を掛けたとの疑惑が出ている。来年の米大統領選に向けて民主党の最有力候補はバイデン前副大統領だったが、息子をかばうため、ウクライナ政府に検事総長の解任を要請したと伝えられると、支持率が急落し、ウォーレン上院議員が首位となった。息子であるハンター・バイデン氏はウクライナの天然ガス会社ブリスマ・ホールディングスの取締役だった。米司法省が電話会談の記録を公表し、弾劾に対する懸念が後退する場面も見られたが、米下院情報特別委員会が、当局者による内部告発の内容を公表すると、先行き懸念が強まった。米下院議長は、内部告発書から米大統領の事実隠蔽が明らかになったと述べた。また米政府機関の元当局者300人以上が、米大統領の弾劾に向けた調査を支持する署名を提出した。ただ下院で弾劾決議案が可決されても、上院では賛同を得られないとの見方が強い。今後の弾劾調査の行方も目先の焦点である。

米財務省は20日、イラン中央銀行などを対象に新たな制裁を行うと発表した。サウジアラビアの石油施設への攻撃にイランが関与したことは容認できないとした。イランのロウハニ大統領は国連の一般討論演説で、制裁下では交渉に応じないとしており、対立解消は難しくなっている。一方、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和の見方や英国の欧州連合(EU)離脱に対する不透明感を受けてドル高が進み、ドル指数が3日以来の高値99.31を付けた。ECBは前回の理事会で包括的な緩和策を決定したが、不十分との見方が強い。また英国の最高裁判所が24日、ジョンソン英首相が議会を閉鎖した措置を巡る訴訟で、首相の措置は違法と判断し、下院が25日に再開した。英首相は議会に出席し、野党に対し、総選挙かEU離脱を見守るかの選択を迫っている。

9月27日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比28.73トン増の922.88トンとなった。米中の通商協議に対する懸念や、米大統領の弾劾調査開始などを受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月24日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは31万2,444枚となり、前週の28万2,599枚から拡大した。今回は新規買いが2万8,882枚、買い戻しが963枚入り、2万9,845枚買い越し幅を拡大した。

プラチナはドル高で調整局面を継続

ニューヨーク・プラチナ期近10月限は、金堅調につれ高となる場面も見られたが、ドル高をきっかけに調整局面を継続し、8月30日以来の安値962.1ドルを付けた。ただパラジウムの史上最高値更新や、ロジウムが再び上昇していることが下支え要因である。米中の通商協議に向けた動きも焦点であり、楽観的な見方が出ると、安値拾いの買いが入るとみられる。一方、米国の対中投資制限や米大統領の弾劾調査でリスク回避の動きが強まるかどうかも確認したい。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、27日のロンドンで17.51トン(前週末17.51トン)、ニューヨークで24.06トン(同24.06トン)、南アで31.01トン(同31.04トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月24日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは3万4,979枚(前週3万3,648枚)に拡大した。新規買い・買い戻しが入った。

ニューヨーク金は再び1,500ドルを試す

ニューヨーク金12月限は、米中の通商協議に対する懸念や米大統領の弾劾調査開始を受けて5日以来の高値1,543.3ドルを付けたのち、ドル高をきっかけに戻りを売られた。ただ米国の対中投資の制限検討が伝えられると、ドル高が一服し、1,493.3ドルで下げ一服となった。ドル高を受けて再び1,500ドル割れを試した。ただリスク回避の動きを受けて金ETF(上場投信)に投資資金が流入しており、一連のイベントを確認したい。テクニカル面ではレンジ相場を形成しており、どちらに放れるかが当面の焦点である。

9月30日からの週の注目ポイント

30日 鉱工業生産指数(8月速報) ☆☆
中国製造業購買担当者景況指数(9月) ☆☆
中国財新製造業購買担当者景況指数(9月) ☆☆
英国内総生産(4-6月期確報値) ☆☆☆
ユーロ圏雇用統計(8月) ☆☆
シカゴ購買部協会景気指数(9月) ☆☆
1日 中国・香港休場
失業率(8月) ☆☆
日銀短観 概要及び要旨(9月調査) ☆☆☆
オーストラリア準備銀行政策金利発表 ☆☆☆
ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(9月確報) ☆☆
ユーロ圏消費者物価指数(9月速報) ☆☆☆
米ISM製造業景況指数(9月) ☆☆☆
2日 中国休場
ADP全米雇用報告(9月) ☆☆☆
3日 中国・ドイツ休場
米製造業新規受注(8月) ☆☆
米ISM非製造業景況指数(9月) ☆☆☆
4日 中国休場
米貿易収支(8月) ☆☆
米雇用統計(9月) ☆☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

参照:SBI証券 > マーケットデータより

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