金・銀・プラチナ
マーケットレポート

金はコロナ第2波が支援もドル高が上値を抑える

2020/6/22
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は北朝鮮情勢なども焦点

6月15日の週のニューヨーク金市場は、ドル高が上値を抑える要因になったが、中国や米南部で新型コロナウイルス感染の第2波に対する懸念から地合いを引き締めた。期近8月限は6月1日以来の高値1,760.9ドルを付けた。中国北京市で感染者が増加したことを受けて13日に一部の食品市場が閉鎖された。また5月に経済活動を再開した米南部でも感染者が増加し、第2波に対する懸念が高まった。中国疾病予防コントロールセンターの疫学責任者は18日、感染再拡大のピークは既に過ぎ、さらなる感染があっても「散発的」なものになるとの見方を示しており、収束するかどうかを確認したい。一方、米南部では感染急増を受けてアップルが20日から11店舗を閉鎖した。また経済優先のブラジルで感染者が急増し、感染者・死者が米国に次いで世界2位となるなど、中南米での感染も拡大した。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は「世界は新たな、危険な局面に入っている」と警戒を呼びかけており、感染の行方を確認したい。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は議会証言で、米経済について、新型コロナウイルスが制御されていると米国民が考えなければ、完全に回復しないだろうとの見方を示した。米連邦公開市場委員会(FOMC)同様、景気の先行きに対する慎重な見方が示された。他の金融当局者も慎重な見方を示しており、低金利が長期化する見通しである。米FRBの低金利が長期化する見通しだが、ドル指数は2日以来の高値97.72を付けており、ドル高が続くと金の上値を抑える要因になる。米FRBは15日、米企業の社債買い入れを開始することを発表した。クラリダ米FRB副議長は19日、米経済の支援に向け、FRBができることはまだあると述べた。社債の購入が新たなバブルにつながるとは考えていないが、リスクには順応するとした。一方、米政権は1兆ドル規模のインフラ支出を検討していると伝えられた。追加の金融・財政政策の行方も当面の焦点である。
北朝鮮は南北共同連絡事務所を爆破し、非武装地帯に再び部隊を展開するとした。韓国の脱北者団体が北朝鮮の体制を批判するビラを散布したことに対する報復措置が採られ、20日には韓国や脱北者を非難するビラ散布の準備を進めていると伝えられた。またインド軍は、越境を巡り数週間前から中国軍とにらみ合いが続いていた国境付近で衝突が起き、兵士が死亡したと発表した。北朝鮮の報復措置や中印国境の衝突で地政学的リスクが意識される。一方、トランプ米大統領は中国政府の新疆ウイグル自治区における人権弾圧に対する制裁法案に署名した。中国外務省は米国に対抗措置を警告した。ただ中国はハワイでの米国との協議を受けて第1段階の通商合意の履行のため、米国産農産物の購入を加速させると伝えられた。米中の対立に対する懸念も残っており、今後の行方を確認したい。
6月19日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比23.09トン増の1,159.31トンとなった。新型コロナウイルス感染の第2波に対する懸念を受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、6月16日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは22万4,348枚となり、前週の20万8,613枚から拡大した。今回は新規買いが1万3,423枚、買い戻しが2,312枚入って1万5,735枚買い越し幅を拡大した。

プラチナはリスク回避が圧迫も800ドル割れで底堅い

ニューヨーク・プラチナ期近7月限はリスク回避の動きを受けて5月15日以来の安値792.4ドルを付けたのち、下げ一服となった。新型コロナウイルス感染の第2波に対する懸念を受けてリスク回避の動きとなった。ただ米連邦準備理事会(FRB)の低金利長期化見通しなどが下支えになった。米南部での新型コロナウイルスの感染者急増を受けて戻りを売られたが、上海プラチナの出来高が増加し、実需筋の安値拾いの買い意欲が強い。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、16日のロンドンで16.58トン(前週末16.59トン)、19日のニューヨークで26.43トン(同26.43トン)、4日の南アで21.43トンとなった。景気の先行き懸念が残るなか、ロンドンで小口の売りが出た。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、6月16日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万9,111枚となり、前週の1万9,715枚から縮小した。手じまい売りが買い戻しを上回った。

ニューヨーク金はレンジ内で地合いを引き締める

ニューヨーク金8月限はレンジ内で地合いを引き締め、6月1日以来の高値1,760.9ドルを付けた。新型コロナウイルス感染の第2波に対する懸念から金ETF(上場投信)に逃避買いが入ったことが支援要因になった。ただリスク回避のドル高が上値を抑える要因である。テクニカル面ではレンジ上限となる4月高値1,789.0ドルを突破できるかどうかが焦点だが、ドル高が続くと、利食い売りに上値を抑えられるとみられる。

6月22日からの週の注目ポイント

22日 米中古住宅販売統計(5月) ☆☆
23日 ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(6月速報) ☆☆
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(6月速報) ☆☆
米新築住宅販売(5月) ☆☆☆
24日 NZ準備銀行政策金利公表 ☆☆☆
独ifo景況感指数(6月) ☆☆
米住宅価格指数(4月)
25日 中国・香港休場
米国内総生産(1-3月期確報値) ☆☆☆
米耐久財受注(5月) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
26日 中国休場
米個人所得・支出(5月) ☆☆
米ミシガン大消費者信頼感指数(6月確報値) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

参照:SBI証券 > マーケットデータより

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