金・銀・プラチナ
マーケットレポート

金は米政府機関の一部閉鎖を回避できるかどうか確認

2020/12/28
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金はリスク選好のドル安なら押し目を買われる

12月21日の週のニューヨーク金市場で、中心限月となる2月限は11月9日以来の高値1,912.0ドルを付けたのち、上げ一服となったが、英国と欧州連合(EU)の通商合意を受けてリスク選好の動きが戻ると押し目を買われた。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、英国で感染力の強い変異種が確認され、先行き懸念が出た。ロンドンとイングランド南東部でロックダウン(都市封鎖)が再導入された。世界各国で英国からの入国制限が実施されたが、フランスやドイツ、スイス、アイルランド、スウェーデン、日本で変異種が確認された。変異種にもワクチンが有効とみられており、今後の実証実験の行方を確認したい。また英国や米国、カナダに加え、EU加盟国でもワクチンの接種が開始された。メキシコでは28日、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンの接種を開始し、アルゼンチンでは29日にロシア製の「スプートニクV」ワクチンの接種を開始する。各国のワクチン接種で中長期の景気回復期待が高まる。

英国と欧州連合(EU)の通商協議は漁業権などで難航し、英首相が合意は難しいとの見方を示していた。しかし、12月31日の移行期間終了を控えて協議が継続されると、英国が譲歩したことで24日に合意に達した。英国は26日、自由貿易協定(FTA)を含む将来関係に関する合意文書を公表した。今回の協定により、英国とEU間のモノの貿易で関税ゼロが維持され、割当枠も設定されない。EUは、「暫定適用」で欧州議会の承認なしに合意を発効させる。ただ欧州委は、合意の永久適用には欧州議会での承認が必要としている。今回の合意で英国のEU離脱(ブレグジット)問題は決着が付いたとみられている。

米議会で21日、9,000億ドル規模の新型コロナウイルスの追加経済対策と1兆4,000億ドル規模の歳出法案が可決された。ただトランプ米大統領は追加経済対策で個人給付額が600ドルとなったことに不満を示し、2,000ドルへの引き上げを求めた。また米大統領は国防予算の大枠を定める国防権限法案に拒否権を行使した。ソーシャルメディア企業の免責を撤廃する文言を盛り込むことを求めている。米下院共和党は24日、追加経済対策の修正を阻止し、民主党は28日に新たな法案を採決する。また国防権限法案も米大統領の拒否権を覆す採決が今週行われる。米大統領が追加経済対策法案に署名しないことから、失業保険給付の特例措置が26日に失効した。28日には現行の暫定予算が切れるため、米大統領が承認しなければ米政府機関の一部が閉鎖されることになる。リスク回避の動きが強まるかどうかを確認したい。

12月24日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比0.29トン減の1,167.53トンとなった。となった。新型コロナウイルスの変異種が確認され、逃避買いが入る場面も見られたが、中長期の景気回復期待から投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月15日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは27万1,584枚(前週26万9,220枚)に拡大した。22日時点の建玉明細報告はクリスマスの祝日により、28日に発表される。

プラチナはリスク回避で一時急落

ニューヨーク・プラチナ1月限は、新型コロナウイルスの変異種が確認され、リスク回避の動きとなったことを受けて急落し、11月24日以来の安値926.4ドルを付けた。ただリスク回避の動きが一服すると、急速に値を戻し、英国と欧州連合(EU)の通商合意も支援要因となって堅調に推移した。ただ米国の追加経済対策と歳出法案に対する不透明感が残っており、まとまるかどうかを確認したい。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、23日のロンドンで18.83トン(前週末18.75トン)、ニューヨークで37.72トン(同37.72トン)、南アで16.07トン(同16.58トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月15日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2万5,076枚(前週2万4,502枚)に拡大した。

ニューヨーク金は1,900ドル台で戻りが一服

ニューヨーク金2月限は11月9日以来の高値1,912.0ドルを付けたのち、英国で感染力の強い新型コロナウイルスの変異種が確認されたことを受けて上げ一服となったが、英国と欧州連合(EU)の通商合意が伝えられると、押し目を買われた。ただトランプ米大統領が追加経済対策で個人給付額の引き上げを要求し、国防権限法案に拒否権を行使した。米下院は28日、2つの重要法案の採決を行うが、米大統領が署名しなければ政府機関が一部閉鎖される。中長期的にはドル安・インフレ見通しで金は堅調に推移するとみられているが、短期的にリスク回避の動きから200日移動平均線を割り込むと、テクニカル要因の売りが出て急落する可能性もある。

12月28日からの週の注目ポイント

28日 豪州・英国休場
鉱工業生産指数(11月速報) ☆☆
29日 米S&Pケース・シラー住宅価格指数(10月) ☆☆
30日 大納会
シカゴ購買部協会景気指数(12月) ☆☆
米中古住宅販売仮契約指数(11月) ☆☆
31日 中国製造業購買担当者景況指数(12月) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
1日 新年

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

参照:SBI証券 > マーケットデータより

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