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『ココがPOINT!』

残すところ2週間!年末の株価上昇が期待できる、そのワケは?

2020/12/15
投資情報部 鈴木英之

師走相場も半分を通過しました。
11月の1ヵ月間で15.0%上昇した日経平均株価ですが、12月は高値でもみ合う展開になっています。
株価はこのまま、一進一退しながら本年を終わるのでしょうか。それとも「掉尾(とうび)の一振」となり、年末高になって有終の美を飾るのでしょうか。

結論から言えば「掉尾の一振」を期待してもよさそうです。
そのことについて解説します。

ココがPOINT!

1.12月前半は高値圏でもみ合う展開

師走相場は半分を通過しました。
11月の1ヵ月間で15.0%上昇した日経平均株価ですが、12月は高値でもみ合う展開になっています。
11月末終値は26,433円でしたが、12/2(水)に26,899円、12/7(月)に26,894円、12/14(月)に26,870円と3回上値トライしながらも、26,900円を上回れない展開が続いています。

2018年以降の上値抵抗ラインである24,000円台前半の壁を突破したこともあり、「日経平均株価でみた日本株」は次の新しいステージに入ったかのような状態になっています。しかし、TOPIX(東証株価指数)は2018/1/23(火)の1,911ポイントが最近の高値になっており、そこまではいまだに回復できず、2018年後半以降は1,800ポイントが上値抵抗ラインになっているように見受けられます。TOPIXは12/14(月)に一時1,800ポイントまで上昇しましたが、同指数が取引時間中にせよ1,800ポイントを回復したのは2018/10/5(金)以来であり、その意味では東証1部全般に戻り売りが出やすくなったと考えられます。

EV(電気自動車)や水素・燃料電池、全固体電池などが話題になり、それらに関連する銘柄が買われましたが、その流れに乗る形でトヨタ自動車(7203)や日産(7201)など、時価総額の大きい自動車株に物色の矛先が向かいました。また、日経平均高寄与度銘柄の中では、出資先の米ドアダッシュの上場があり、ソフトバンクグループ(9984)の強さが目立ちましたが、主力半導体関連株は保ち合いの展開になりました。

一方で新型コロナウイルスの感染拡大は、世界的には11月も加速する状況となりました。世界の日次ベースの新規感染者数(平均)は10月38.6万人から11月57.1万人、12月(12 /14まで)67.7万人と増え、同死者数も10月5,842人、11月9,005人、12月(同)10,892人と増加が加速する展開となっています。ただ、12/8(火)からは英国で、12/14(月)からは米国で、新型コロナウイルス向けワクチンの接種が始まっており、株式市場では特に悪材料視される場面は少なかったように思われます。

表1 日経平均株価の値動きとその背景(2020/12/8~2020/12/15)

  日経平均株価 日米株式市場等の動き
終値 前日比
12/8(火) 26,467.08 -80.36 国内外のコロナ感染拡大に景気悪化懸念。菅首相が表明した財政出動の継続が相場を下支え。
12/9(水) 26,817.94 +350.86 4日ぶりに反発。ソフトバンクGがスローモーションMBOで非公開化協議と報道で株価押し上げる。
12/10(木) 26,756.24 -61.70 材料難で一進一退の値動き。米ではコロナ日次死者数が過去最多を更新。
12/11(金) 26,652.52 -103.72 値がさ株中心に売られる。自動車業界の脱炭素化でトヨタが3日続伸。
12/14(月) 26,732.44 +79.92 3日ぶりに反発。日銀短観が市場予想上回る。
12/15(火) 26,687.84 -44.60 国内でのコロナ悪化状況に経済活動の制限強化が進む。

※日経平均株価データ、各種資料をもとにSBI証券が作成。

図1 日経平均株価(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

※当社チャートツールをもとにSBI証券が作成。データは2020/12/15取引時間中。

図2 NYダウ(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2020/12/15現在。

図3 ドル・円相場(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2020/12/15取引時間中。

表2 当面の重要スケジュール

月日 国・地域 予定内容 ポイント
12/15(火) 中国 11月工業生産 前月は前年同月比6.9%増。
    11月小売売上高 前月は前年同月比4.3%増。
    11月都市部固定資産投資  
  アメリカ 12月NY連銀製造業景気指数 米景気の動向を示す先行指標。
    11月鉱工業生産・設備稼働率  
    FOMC(米連邦公開市場委員会)~12/16  
12/16(水) 日本 11月貿易統計  
    11月訪日外客数  
  アメリカ 11月小売売上高  
    12月NAHB住宅市場指数 米住宅市場の動向を示す先行指標。
    パウエルFRB議長会見(経済見通し発表) FOMCの結果発表。日本時間では12/17早朝の予定。
12/17(木) 日本 日銀金融政策決定会合  
    11月首都圏新規マンション発売  
  アメリカ 11月住宅着工件数 前月は153.0万件。
    11月建設許可件数 前月は154.5万件。
    12月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数  
    米バイオ製薬モデルナのコロナワクチンが承認される見通し。  
  イギリス 金融政策  
12/18(金) 日本 黒田日銀総裁会見  
    11月消費者物価  
  アメリカ 7-9月期経常収支  
  ドイツ 12月Ifo景況感指数  
12/21(月) アメリカ 米電気自動車(EV)メーカー「テスラ」、S&P500種株価指数の構成銘柄として採用  
12/22(火) アメリカ 米7-9月期GDP確報値  
    米11月中古住宅販売件数 中古住宅の販売成立件数で景気の先行指標。
12/23(水) 日本 10月28・29日開催の日銀金融政策決定会合会議要旨  
  アメリカ 米11月個人所得・個人支出  
    米10月FHFA住宅価格指数 前月は1.7%増で過去最大の上昇率。
    米11月新築住宅販売件数  
12/24(木) 日本 11月企業向けサービス価格指数  
  トルコ トルコ中銀金融政策決定会合  
  アメリカ 米11月耐久財受注 民間設備投資の先行指標。
12/25(金) 日本 11月失業率・有効求人倍率  
    11月商業動態統計  

※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。

表3 日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)

  2020年 2021年
日銀金融政策決定会合 12/18(金) 1/21(木)、3/19(金)、4/27(火)、6/18(金)、7/16(金)、9/22(水)、10/28(木)、12/17(金)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 12/16(水) 1/27(水)、3/17(水)、4/28(水)、6/16(水)、7/28(水)、9/22(水)、11/3(水)、12/15(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 - 1/21(木)、3/11(木)、4/22(木)、7/22(木)、9/9(木)、10/28(木)、12/16(木)

※日米欧中銀WEBサイトを基にSBI証券が作成。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。 なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しています。日付は日本時間(ただし、ECBの結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。

2.「掉尾の一振」に期待できる、のワケは?

「掉尾の一振」という“ことば”があります。「掉尾」(とうび)は「ちょうび」と読むこともあります。捕まえた魚が盛んに尾を振る状態が本来の意味で、ものごとが終わりにかけて盛んになることを言います。株式市場で「掉尾の一振」というのは、年末にかけて株価が上昇する様子を示しています。

問題は「掉尾の一振」が単なる投資家の期待なのか、頻繁に現れるアノマリーのようなものなのか、という点です。それを調べる目的で作成したのが表4となります。表4の左表は、過去10年の12月・月間、12月後半(SQ算出日から年末まで)の日経平均株価のパフォーマンスを調べたものです。

過去10年、12月の日経平均株価は上昇を「勝ち」、下落を「負け」とするならば、7勝3敗という成績です。騰落率は平均0.9%の上昇という結果です。12月の株価はどちらかというと、上昇しやすいという意味で「掉尾の一振」はアノマリーと表現することは可能だと思われます。

ただ、12月後半、大納会にかけて上昇ピッチを加速させるというイメージについては、少し怪しいように思われます。12月第2金曜日の「SQ算出日」から大納会の日までを12月後半とした場合、12月後半の勝敗は5勝5敗にとどまるためです。売買代金についても、12月最終週などは東証1部で2兆円を割る日が増え、「掉尾の一振」とは程遠い閑散商いになることが増えるというのが経験則になっています。

もっとも、平成バブルの高値を付けた1989年12月や、ITバブルで沸いた1999年12月などは、12月に日経平均株価が上昇したことにとどまらず、月の後半にかけて一種の「高揚感」があったことは確かです。その意味で、年間の上昇率が大きかったケースだけをみたものが表4のうちの右表ですが、確かに、年間に日経平均株価が10%以上も「大幅高」するような年は12月相場も強かったことがほとんどで、過去9回の12月の平均上昇率も4.4%に達しています。12月後半は平均3.8%にとどまっていますが、「月間」と比べ期間が短いことを考えれば、12月後半にかけ「掉尾の一振」になっているとも言えそうです。

こうしたアノマリーを考えれば、今後12月後半にかけて日経平均株価が上昇する展開に期待しても良いように思われます。

どうして、12月は強いのでしょうか。
要因としては11月下旬から12月上旬にかけ今年は3兆円の上場企業による配当支払いがあったとみられ、需給が締まりやすい点があります。また、キャピタルゲイン課税を意識した年末の投資家の行動も影響するとみられます。12月に、含み損の生じている株式を売却して実現損を出し、含み益については実現させないという投資行動により、税金の支払いを先送りしやすい面もあるためです。

日経平均株価が大きく上昇してきた年の場合、年末に含み損の生じている株式は少ないと考えられるため、税金対策で売られる銘柄も少なく、全体として株価は上昇しやすいことになります。半面、その年に下落した銘柄がさらに下がりやすい要因ともいえ、押し目買い重視の投資家にとっては注意すべき事項と言えそうです。

表4 日経平均採用銘柄の騰落率(年間・12月・12月後半)

★過去10年の日経平均株価

  年間騰落率 12月の騰落率 12月後半騰落率
2010 -3.0% 2.9% 0.3%
2011 -17.3% 0.2% -1.0%
2012 22.9% 10.0% 10.0%
2013 56.7% 4.0% 5.8%
2014 7.1% -0.1% 0.5%
2015 9.1% -3.6% -1.0%
2016 0.4% 4.4% 0.6%
2017 19.1% 0.2% -0.2%
2018 -12.1% -10.5% -6.4%
2019 18.2% 1.6% -1.5%
平均 10.1% 0.9% 0.7%

★年間10%以上上昇した年の日経平均株価

  年間騰落率 12月の騰落率 12月後半騰落率
1989 29.0% 4.4% 3.2%
1994 13.2% 3.4% 3.9%
1999 36.8% 2.0% 3.6%
2003 24.5% 5.7% 5.0%
2005 40.2% 8.3% 4.6%
2012 22.9% 10.0% 10.0%
2013 56.7% 4.0% 5.8%
2017 19.1% 0.2% -0.2%
2019 18.2% 1.6% -1.5%
※2020 ※12.8%
平均 - 4.4% 3.8%

※日経平均株価データをもとにSBI証券が作成。左表は直近10年間、年間12月・月間、12月後半の騰落をみたもので、右表は年間の日経平均株価上昇率が10%以上の年について、12月および12月後半の騰落率をみたものです。12月後半は、12月SQ算出日(第2金曜日)から年末終値までの騰落率を示しています。右表の年間騰落率は12/15(火)現在です。

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