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『ココがPOINT!』

8/26日経平均は前日比254.05円安 米株の堅調な動きに下支え期待も円高基調は重しとなるか

2024/8/26

ココがPOINT!

1.週末の日米中銀リーダー発言機会を意識し小動き

先週の日経225先物は前週末比320円高の38,410円と続伸。

週末に控える植田日銀総裁やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言機会を意識し、おおむね様子見姿勢が強かった。

週初は為替の円高進行が嫌気され、一時37,170円まで下落する場面もあったが、翌日以降は38,000円台を固める動きに。

23日の植田日銀総裁による衆参両院閉会中審査での発言は、特段のサプライズはない内容だったため、安心感からやや買いが強まったものの、13週移動平均線(38,571円)手前では上げ渋る形となった。

また、東証が公表した8月第2週(8月13日-16日)の投資主体別売買動向によると、日経平均が前週比8.67%の上昇を見せたこの週の海外投資家は現先合計で買い越しに転じたものの、買い越し額は1,000億円未満と小幅にとどまっていた。日経平均の上昇ぶりの割に海外投資家の買いは少なかった印象。この週は現物株を2,000億円以上買い越した事業法人、日経225先物を2,000億円以上買い越した信託が目立った買い主体となっていた。個人投資家は現先合計で大幅に売り越しに転じた。

8月16日時点の裁定残高は、ネットベースで1兆278億円の買い越しとなり、前週 (7,299億円の買い越し)から増加した。一方、株数ベースでは、3億7,022万株の買い越しで、9日(2億8,174万株の買い越し)から増加している。

日経平均と裁定残(8月16日時点)

2.日経平均の底堅い動きをみせ日経VIは低下

先週の日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は前週末比1.16pt安の25.38と続落。

日経平均が38,000円をかためる動きとなり、日経VIも低下した。

9月限オプションの建玉状況
<プット>
36,500円:約2,600枚(前週末比+100枚)
37,000円:約6,800枚(同+800枚)
37,500円:約2,900枚(同+300枚)
38,000円:約5,800枚(同-100枚)

<コール>
38,500円:約5,300枚(同+600枚)
39,000円:約6,500枚(同+700枚)
39,500円:約3,600枚(同+0枚)
40,000円:約7,800枚(同+500枚)

ボラティリティ

NT倍率(先物)は拡大へ

NT倍率(先物)は14.29倍と7月11日以来の水準まで拡大した。

225先物、TOPIX先物ともに、ジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長講演を前にもみ合い推移となるなか、やや225先物が相対的に上昇。

週末、現物市場で指数インパクトが大きいファーストリテイリング<9983>が買われたことも影響した。

3.週末のPCEデフレーターを意識し動きづらいか

今週の日経225先物は方向感の出づらい展開か。

日経225先物は夜間取引で日中取引比130円安の38,280円と小幅に下落しており、週初はやや売り先行のスタートとなろう。

先週末のジャクソンホール会議でのパウエル米FRB議長の発言を受け、米国の9月利下げ実施は確実視されてきている。基本的に米国株は利下げ期待を背景に堅調な動きをするとみられ、日本株の動きを下支えすると考える。

ただ、市場の関心は、その利下げ幅や9月以降の動きへ移りつつあるようだ。パウエル議長は9月に50bpの大幅な利下げを行う可能性については特に否定しておらず、市場では大幅利下げへの期待がまだ残っているとみられる。9月以降の継続的な利下げも想定し為替はドル安・円高基調が継続すると考えると、日本株の上値は限定的か。

8月30日には米国でPCEデフレーターの発表もあり、今週は動きづらい週となりそうだ。

ちなみに、先週は権利行使価格31,000円や33,000円の9月限プットオプションが大きく建玉を増やし、31,000円が約10,400枚(前週末比+6,500枚)、33,000円は8,400枚(同+2,300枚)となっており、オプション取引参加者は相場の急落にも身構えたもよう。

今週の225先物予想レンジは37,500円-38,800円とする。

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