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フラッシュ~決算速報:テスラ(TSLA)+3.23%~
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エクイティ部 中川 潤一
決算速報(現地10/21引け後発表)
●決算発表後の時間外取引:436.31ドル(+3.23%)
●売上高:87.7億ドル(予想82.6億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:0.76ドル(予想0.55ドル)〇市場予想を上回った
●通期納入台数目標:50万台
調整後EPSと売上高が市場予想を上回ったほか、50万台という通期納入台数目標が維持されたことを受け、株価は時間外取引で上昇しました。
決算のポイント
●7-9月期の売上高、調整後EPSが共に市場予想を上回りました。
●温室効果ガスの排出権(クレジット)取引を除いた場合、GAAPベースでは黒字となることはできませんでした(直接の条件ではありませんが、S&P500指数への組み入れ期待は高まらないと思われます)。
●フリーキャッシュフローは14.0億ドルのプラスとなり、市場予想の11.1億ドルよりも良好な結果となりました。
経営陣の主なコメント
●年間50万台以上の納入目標についてはギガファクトリー上海の生産状況や、「モデルY」の生産状況次第となり当初想定していたよりも厳しい状況にあるが、目標を維持する。
●ギガファクトリー上海、ベルリン、テキサスで「モデルY」生産体制を構築しており、2021年にはそれぞれの工場から納入を開始できる見込み。
●2021年には大型EVトラックの「セミ」の納入も開始できる見込み。
●「サイバートラック」については2021年の遅くに納入できる可能性がある。
●部門をスピンオフさせる計画は全くない。
●「セミ」を作るにしてもストレージ製品を作るにしても、とにかくバッテリーセルが足りない。
●2021年については新型「4680」バッテリーセルの生産はそれほど大きくならない見通しであるため、それに依存する必要がない形で計画を立てている。
●10/20から一部の顧客に先行配信を始めた完全自動運転機能(FSD)のベータ版については、この週末や来週にかけて配信先を増やし、年末には一般公開を予定している。
決算を受けたマーケットの反応
売上高と調整後EPSが市場予想を上回ったものの、既に市場の期待値が高かったことから、3%程度の上昇となりました。
月初に発表されていた7-9月期の納車台数が記録的な台数となっていたことから既に市場の期待値は高く、売上高と調整後EPSが市場予想を上回った程度では「大幅高」といった展開とはならなかったようです。
また、「温室効果ガスの排出権(クレジット)取引を除いたベースでは赤字だったことがS&P500指数へ組み入れられなかった理由ではないか」との観測が前回の決算発表以降一部市場関係者の間で広がっていましたが、今回もクレジットを除いたベースでは赤字となることから、指数組み入れへの思惑買いなども発生しなかったようです。
ただ、決算内容自体は非常に良好で、マーケット関係者からも概ね好意的な意見がでているようですので、サプライズはなかったものの素直に好決算が発表されたといえそうです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:324.03ドル(10/21時点)
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