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フラッシュ～決算速報：アドバンスト マイクロ デバイシズ（AMD）-4.07%～
Denis Rozhnovsky - stock.adobe.com
エクイティ部 中川 潤一
決算速報（現地10/27寄り前発表）
●決算発表当日の株価：78.88ドル（-4.07%）
●売上高：28.0億ドル（予想25.6億ドル）〇市場予想を上回った
●調整後EPS：0.41ドル（予想0.35ドル）〇市場予想を上回った
●10-12月期売上高見通し：約30億ドル（予想億26.2億ドル）〇市場予想を上回った
●2020/12期通期売上高は見通し：約41%増（予想32.4%増）〇市場予想を上回った
●ザイリンクス（XLNX）の買収で合意したと発表。
7-9月期の売上高と調整後EPSが市場予想を大きく上回り、10-12月期の業績予想も非常に良好な結果となりましたが、ザイリンクスの買収発表が重しとなり株価は下落しました。
※出所：トムソン・ロイター（現地10/27までの過去半年間、移動平均線は200日）
決算のポイント
●ザイリンクスを全額株式交換により350億ドル相当で買収すると発表しました。
●ザイリンクスの株主は1株につきAMDの株式を1.7234株を受け取るとしています。
●買収は中国を含む各国の当局や株主の承認が必要で、経営陣は2021年末の買収完了を目指しています。
●7-9月期の売上高と調整後EPSが共に市場予想を上回りました。
●全体の売上高が前年同期比+55.5%、エンタープライズ・組み込み・セミカスタム部門の売上高は同+116.0%と非常に高い伸び率となりました。
経営陣の主なコメント
●ザイリンクスの買収はAMDの粗利益率、キャッシュフロー、EPSを即座に押し上げる。
●ザイリンクス買収後も、全社的な売上高は年率20%以上の成長が可能。
●ザイリンクスもAMDもそれぞれが良好な状態にあり「勝利者チーム」同士が一緒になるということだ。
●PC向けで市場シェアを拡大した。
●10-12月期はゲーム機向けのチップで強い需要が見られている。
●「PlayStation 5」や「Xbox Series X」にチップを供給する。
●データセンター向けの需要は良好。
決算を受けたマーケットの反応
7-9月期の業績や10-12月期の業績見通しは非常に良好でしたが、ザイリンクスの買収を市場は懸念し、株価は売りに押されました。
当初予定されていた引け後の発表ではなく、急遽寄り前に決算発表が行われましたが、一部で報じられていたザイリンクスの買収が正式発表され、寄り前から株価は値動きの荒い展開になりました。寄り前の時間外取引では一時プラスに転じる場面もありましたが、買収後の新会社に対する不透明感が嫌気され、株価は結局売りに押されました。
しかしながら、一部アナリストから「合併は理にかなったもの」「合併の発表に目を奪われて、7-9月期の好調な業績を見過ごしてはいけない」といったコメントが出されるなど、マーケットは弱気一辺倒というわけでもないようです。今後アナリストからのコメントが出揃うにつれ、株価は反発する可能性もあります。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均：82.56ドル（10/27時点）
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