米国株決算速報
フラッシュ~決算速報:ズーム ビデオ コミュニケーションズ(ZM)-12.22%~
エクイティ部 中川 潤一
決算速報(現地8/30引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間9:00時点):305.05ドル(-12.22%)
●売上高:10.2億ドル(予想9.9億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:1.36ドル(予想1.16ドル)〇市場予想を上回った
●10人以上の雇用者を持つ顧客数:504,900(予想:509,316)×市場予想を下回った
●過去12ヵ月間で10万ドル以上ズームのサービスに代金を支払った顧客数:2,278(予想:2,212)〇市場予想を上回った
●8-10月期売上高見通し:10.15億~10.20億ドル(予想10.1億ドル、予想レンジ9.7億~10.6億ドル)×アナリストの予想をBloombergなどが集計し算出している「市場予想」は上回ったものの、レンジ上限値は下回った
●8-10月期調整後EPS見通し:1.07~1.08ドル(予想1.08ドル、予想レンジ0.87~1.20ドル)×同上
●2022/1期通期売上高見通し:従来予想の39.75億~39.90億ドルから40.05億~40.15億ドルへと引き上げた(予想39.9億ドル、予想レンジ39.7億~40.8億ドル)×同上
●2022/1期通期調整後EPS見通し:従来予想の4.56~4.61から4.75~4.79ドルへと引き上げた(予想4.64ドル、予想レンジ4.56~4.98ドル)×同上
8-10月期や2022/1期通期の売上高見通しがアナリストによる予想レンジの上限値を下回ったことなどを受け、株価は大幅安となりました。
決算のポイント
●5-7月期の売上高と調整後EPSは市場予想を上回りました。
●5-7月期について、10人以上の雇用者を持つ顧客数が市場予想を下回りました。
●8-10月期や2022/1期通期の売上高見通しについては、アナリストの予想をBloombergなどが集計し算出している「市場予想」は上回ったものの、その集計に用いられたアナリスト予想の上限値を下回りました。
経営陣の主なコメント
●5-7月期は初めて売上高が10億ドルを突破した。
●同時に、収益性やキャッシュフローも堅調となった。
●5-7月期は「Zoom Apps」を立ち上げたりと、多くのマイルストーンを達成した。
●当社はグローバルブランドとして「10人以上の雇用者を持つ顧客数」が50万を超えたが、これは当社の立ち位置を非常に良いものとする。
決算を受けたマーケットの反応
8-10月期や2022/1期通期の売上高見通しが「市場の実際の期待値」を下回ったことで、株価は10%を超える急落となりました。
一部アナリストは「昨年10月から今年の1月までの四半期の売上高成長率は+369%だったが、その後の2-4月期は+191%、今回の5-7月期は+54%、そして今後をみると今年の10月から来年の1月までの四半期では+15%まで成長率が減速するかもしれない」などと指摘していましたが、いわゆる「市場予想」を大きく上回るサプライズがなかったことで、マーケットは今後の成長の減速に目が向いてしまったようです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:405.95ドル(8/30時点)
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