特集レポート FX

今週の注目イベントと為替市場のポイント

2021/1/26
提供:SBIリクイディティ・マーケット社

株式市場の堅調な値動きが継続

今週末で1月も終了、早くも新年から1ヵ月が経過しようとしていますが、1月8日に政府が首都圏を中心に一都三県に緊急事態宣言を発令しました。菅首相の感染対策の遅れへの批判とともに、菅政権への支持率の低下が続く一方、日経平均株価は1月7日以降の5連騰となり1月14日にはザラ場で28,979円53銭まで上昇、先週21日には終値で28,756円86銭と30年5ヵ月ぶりの高値で取引を終了しました。

米国でもバイデン政権が発足、当初警戒された混乱もなく、無事に就任式を終え、1月20日にNYダウが31,188.38ドルと史上最高値を更新したほか、S&Pは21日に、また先週4連騰で取引を終えたナスダックは22日にそれぞれ史上最高値更新するなど感染拡大にもかかわらず、株式市場の堅調な値動きが続いています。

今後のドル円のポイントは?

一方、為替市場に目を向けるとドル円は1月6日に102円59銭まで下落したものの、バイデン政権による追加景気対策への期待を背景に米長期金利が上昇したことから104円40銭まで反発しました。その後、ドル円は日足・雲の下限が上値抵抗線として意識され先週21日に103円33銭までの反落を経て再び103円台後半へ持ち直しているものの、明確な方向感が見られない状況が続いています。

昨年末にかけて多くのエコノミストの間では100円割れを目指す円高への警戒を促す見通しのレポートが大勢を占めていました。根拠として挙げられたのが感染に伴うFRBの緩和政策長期化や流動性供給に伴う需給面からのドル安円高です。こうした動きが影響したのか、通貨先物市場の建玉でも1月12日時点の円の対ドルでの買い越しは4年3ヵ月ぶりの高水準となる50,520枚まで膨らんでいます。

2016年6月のEU離脱の是非を問う英国の国民投票によるリスク回避の動きのほか、当時の米大統領選でトランプ大統領が優勢と見られていたヒラリー候補に勝利、ドル円は100円台から2016年12月には118円台へ上昇しています。大規模に膨らんだ円買いポジションの巻き戻しが起こることになれば予想以上の円安・ドル高が進む可能性に注意する必要があるかもしれません。兆候の一つとして先週19日にイエレン前FRB議長が財務長官への議会公聴会での発言で「米国は競争的な通貨切り下げを志向しない、為替相場は市場が決めるものである」としてトランプ政権の貿易面での優位性のためのドル安と一線を画すものとして、こうした発言の少なくとも円高・ドル安を志向していた流れに歯止めをかけるボディーブローのような効果に注意が必要かもしれません。

その他、各国為替市場のポイントは?

新興国市場でもブラジルではバイデン政権による大規模な経済対策を巡り、共和党が反対する姿勢を強めるなど、リスク選好的地合いの後退でブラジル株式市場ではボベスパ指数が一時昨年12月22日以来の水準まで下落するなど4日続落しました。
株安と共にレアルにも対ドル、対円で売り圧力が強まりました。加えて、ブラジル国内でも感染力、死亡率が一段と高いといわれるコロナ変異種の感染拡大が見られ、ブラジル政府は更なる政府支出拡大の必要に迫られるなど、財政状況の一段の悪化懸念が強まっていることもレアルの重荷となりました。

また、南アでもリスク選好的流れが一巡し、南ア株式市場でも反落する動きとなり、ランドも対ドル、対円で売りが優勢となりました。

また、ロシアではプーチン大統領に対する抗議デモを政権側が弾圧したことについて欧米諸国が非難声明をだしたことも、両者の関係悪化への懸念を高めました。
ロシア株式が急落したことも投資家心理を冷やし、ルーブルは対ドルで昨年12月22日以来1ヵ月ぶり安値となったほか、対円でも1月5日以来の安値まで大幅に下落。

また、ユーロも1月18日の1.2054ドルを下値に先週末22日には1.2190ドルまで反発したものの、1月27日に予定されるイタリア・コンテ首相の議会での信任投票を控え過半数確保が危ぶまれる状況にあり、政治的な不透明感がユーロの上値を抑制。日足・基準線(1.2201ドル)を回復出来ない状況が続いています。

ポンドも先週21日に2018年4月30日以来となる1.3745ドルへ上昇したものの、コロナ変異種によるロックダウンの影響による経済悪化懸念などが上値を抑制するなど上昇に一服感が見られます。

今週注目のイベントは?

こうした中、今週28日(日本時間午前4時00分)のFOMCが注目されます。昨年12月に資産買い入れについてのフォワードガイダンスを「雇用と物価への紐付け」に修正したばかりであり、政策は現状維持になると思われます。一方、パウエル議長の会見で感染の影響やワクチン接種への期待、さらにバイデン政権での財政政策などを踏まえたFRBの景気見通しのほか、12月の声明文で示された雇用と物価の政策目標に対して「顕著に前進」が見られるまで緩和策を続けるといった点に関し、どのような状況になれば「顕著な前進」を確認し、テーパリングの開始が始まるのかポイントとなるかもしれません。

米10-12月期GDPに関しては7-9期GDP(前期比+33.2%)が、大幅に落ち込んだ4-6月期から改善した反動のほか、小売売上高が12月まで3ヵ月連続でマイナスとなりました。さらに、12月の雇用統計では就業者数が マイナスに転じたこともあり、10-12月期は前期比+4.4%~4.8%と前期から大幅な鈍化が予想されています。そのほか、10-12月期企業決算では26 日にマイクロソフト、27日 にアップルやテスラモーターなどが決算発表を予定しています。

長期金利上昇が成長株に対し逆風となるのではとの懸念も聞かれる一方、好調な業績面から金利上昇に対する影響を跳ね返すことができるか注目されます。NYダウ、ナスダックともに史上最高値の更新が続くのか、米議会でのバイデン政権の掲げる景気対策を巡る民主・共和との議論の行方とあわせ、リスク選好の動きが続くのか注目されます。

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