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マーケットレポート

金は中東情勢の緊張が支援要因

2020/1/6
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米中の通商合意の署名で株価の行方も焦点

12月30日の週のニューヨーク金市場は、ドル安や中東情勢の緊張の高まりを受けて堅調となり、期近2月限が昨年9月以来の高値1,556.6ドルを付けた。トランプ米大統領が、米中の第1段階の通商合意の署名を15日にホワイトハウスで行うと表明し、リスク選好の動きにもかかわらず、ドル安に振れた。一方、米国防総省は、イラクの首都バグダッドの空港で、イラン革命防衛隊の精鋭部隊のソレイマニ司令官らを乗せた車列を空爆し、同司令官を殺害したと発表した。米国民への攻撃を計画していたという。イランはウラン濃縮活動に関する全ての制限を撤廃すると表明しており、中東情勢の緊張が高まるようなら、金は昨年9月の高値1,571.7ドルを突破し、一段高となる可能性が出てくる。また北朝鮮情勢の行方も当面の焦点である。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、米大統領が交渉条件を緩和しなければ、「新たな道」を見つけることになると警告した。国連のグテレス事務総長は、北朝鮮が核・ミサイル開発の再開を示唆したことに深い懸念を示しており、北朝鮮情勢の行方も確認したい。

米中の通商合意に対する期待感から米主要株価指数が最高値を更新し、リスク選好の動きとなったが、世界経済の先行き不透明感も残り、金買い要因となった。12月の米消費者信頼感指数は126.5となり、前月の126.8から低下した。12月の米ISM製造業景気指数は47.2と前月の48.1から低下し、10年半ぶりの低水準となった。事前予想は49.0。また12月のユーロ圏の製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は46.3と、景況拡大と悪化の節目である50を11カ月連続で下回り、世界的に製造業の先行き懸念が残る。さらに中国人民銀行が預金準備率を0.5ポイント引き下げると発表し、世界的な金融緩和が続くことも金の支援要因である。米中の第1段階の合意は署名30日後に発効するが、各国の経済指標が改善しなければリスク選好の動きが一服し、株安に転じる可能性が出てくる。

1月3日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比2.05トン増の895.30トンとなった。ドル安などを受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月24日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは30万5,652枚となり、前週の28万6,275枚から拡大した。今回は新規買いが1万9,817枚、新規売りが440枚出て、1万9,377枚買い越し幅を拡大した。31日時点の建玉明細は祝日の影響で6日に発表される。

【プラチナは金堅調につれ高で戻り高値を試す】

ニューヨーク・プラチナ期近4月限は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となり、昨年9月5日以来の高値1,001.4ドルを付けた。昨年9月の高値1,009.3ドルが抵抗線であり、ここを突破すると、テクニカル要因の買いが入って一段高となる可能性が出てくる。ただ今年のプラチナは供給過剰が見込まれている。実需筋が高値での買いを見送ると、利食い売りに上値を抑えられるとみられる。当面は米中の第1段階の通商合意の署名を15日に控え、株価の行方を確認したい。また中東情勢の緊張の高まりを受けた金の動向も目先の焦点である。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、1月2日のロンドンで18.04トン(前週末17.90トン)、ニューヨークで23.29トン(同23.15トン)、3日の南アで31.70トン(同31.71トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月24日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは5万6,492枚となり、前週の5万4,276枚から拡大した。新規買い・買い戻しが入った。31日時点の建玉明細は祝日の影響で6日に発表される。

ニューヨーク金は昨年9月の高値を試す

ニューヨーク金2月限は、ドル安に加え、中東情勢の緊迫化を受けて堅調となり、昨年9月5日以来の高値1,556.6ドルを付けた。米国防総省は空爆により、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官が死亡したと発表した。トランプ米大統領は同司令官が米国民への攻撃を計画していたとした。イランはウラン濃縮活動に関する全ての制限を撤廃すると表明し、中東情勢の緊張が高まっており、金ETF(上場投信)に逃避買いが入ると、昨年9月の高値1,571.7ドルを突破する可能性がある。

1月6日からの週の注目ポイント

6日 大発会(東京商品)
中国財新サービス業購買担当者景況指数(12月) ☆☆
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(12月確報) ☆☆
ユーロ圏生産者物価指数(11月) ☆☆
7日 ユーロ圏消費者物価指数(12月速報) ☆☆☆
ユーロ圏小売売上高(11月) ☆☆
米貿易収支(11月)  ☆☆
米製造業新規受注(11月) ☆☆☆
8日 独製造業受注(11月) ☆☆
全米雇用報告(12月) ☆☆☆
米消費者信用残高(11月)
9日 中国消費者物価指数(12月) ☆☆
中国生産者物価指数(12月) ☆☆
独貿易収支(11月)
独鉱工業生産指数(11月) ☆☆
10日 米雇用統計(12月) ☆☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

参照:SBI証券 > マーケットデータより

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