特集レポート

【マーケット・フラッシュ】波乱の兆しをみせた大発会の東京市場、2021年もやはり波乱となるのか?

2021/1/4
投資情報部 鈴木 英之

2021年最初の取引になった1/4(月)の東京株式市場ですが、午前10時に昨年末比で401円超の水準まで下げるなど「波乱の前兆」を意識させる展開となりました。その後は下げ渋る展開となりましたが、結局1/4(月)終値は昨年末比185円79銭安となりました。2021年もやはり波乱となるのでしょうか?

この日の東京株式市場が売り先行となった背景には、菅首相の年頭記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、緊急事態宣言を再び発令する検討に入ると明言されたことが契機になったと考えられます。宣言の対象は東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県になる見通しで、発令されれば、昨年4/7(火)に東京・大阪など7都府県に発令され、4/16(木)に全都道府県に実施区域が拡大された後、5月25日(月)に全面解除となって以来約7ヵ月ぶりとなりそうです。

正確な内容については今後詰められる予定ですが、外での飲食の制限や、「GO TO トラベル」の一時停止措置解除の先送りなどが中心的な内容になると考えられます。短期的な経済への影響は避けられないとみられ、それを警戒した売りが広がった形になりました。現地時間1/5(火)に米ジョージア州で実施される上院決選投票での2議席の帰趨等もイベントリスクになっており、一時的にリスクオフの形になりました。これらの動きに合わせ、外為市場で円高・ドル安が進んだことも、投資家の不安をあおった可能性がありそうです。

2021年初日の取引が変動率で大きめの動きになったと感じられがちですが、過大評価すべきではないように思われます。大発会の日の日経平均の変動幅は2020年が451円安、2019年が452円安、2018年が741円高、2017年が479円高、2015年が582円安と、とにかく大きく動いてきました。最近の傾向をみる限り、大発会の日は大きめに動くのが普通であり、2021年の動きは特異とは言い切れないと思います。

ただ、1月の月間騰落率については、2016年の8.0%下落、2014年の8.5%下落、2009年の9.8%下落、2008年の11.2%下落など大幅安の記録が目立ち、過去30年間でも平均0.2%下落と冴えない傾向にあります。1月は株価が上昇しやすいことを示唆する「1月効果」という表現があるものの、日本株には当てはまりにくいかもしれません。このため、短期的には波乱の展開に注意が必要と思われます。

緊急事態宣言については、それにより、五輪やパラリンピックの開催可能性が上昇するのであれば、株式市場にとってはむしろ好材料になる可能性がありそうです。昨年の緊急事態宣言についても、発令日以降の株価は上昇基調となっており、株式市場は同宣言を売り材料とは捉えていない可能性が大きいように思われます。したがって、波乱含みの1月のアノマリーや緊急事態宣言発令などに絡み、株価が下げるようであれば、そこが買い場になる可能性がありそうです。

関連商品

日経平均がどちらに動くかを予想して、利益を狙える!

コード 銘柄名
1570 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信

株価 取引

1357 NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信

株価 取引

1360 日経平均ベア2倍上場投信

株価 取引

1579 日経平均ブル2倍上場投信

株価 取引

1321 日経225連動型上場投資信託

株価 取引

相場が大きく動いたら?

SBI証券なら多彩な商品群で取引チャンスを逃がしません!

国内株式

SBI証券の国内株取引の魅力

当社でのお取引が初めての方

まずは総合口座を開設してください

総合口座を開設する(無料)

免責事項・注意事項

  • ・本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客様が損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
    重要な開示事項(利益相反関係等)について
  • <手数料等及びリスク情報について>
    ・当社の取扱商品は、各商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります(信用取引、先物・オプション取引、外国為替保証金取引、取引所CFD(くりっく株365)では差し入れた保証金・証拠金(元本)を上回る損失が生じるおそれがあります)。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等およびリスク情報につきましては、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ及び金融商品取引法に係る表示並びに契約締結前交付書面等の記載内容をご確認ください。
    金融商品取引法に係る表示はこちら
  • もっと見る 閉じる
page top